ソース:アニメの殿堂:制作現場は「施設より人材育成に資金を」(毎日jp)
RetroPC Foundationの活動目的である「レトロパソコンに関するハードウェア/ソフトウェアリソースの収集/保存/復刻と、関連情報の配信」と、決して無関係ではない試みとして、メディア芸術総合センター(仮)にまつわるニュースをここのところずっと追っています。
さて、リンク先の記事において、アニメーション制作現場の声として「センターを作るお金があれば、アニメ業界の再編に使い国家産業として育ててほしい」という意見が紹介されております。こうした意見は決して珍しいものではなく、同様の意見をblogなどでしばしば見かけます。
声を大にして申し上げる。文化資料の収集・保存と、業界の維持は一切接点を持たない、レイヤーの異なる「別の話」として扱うべきです。
管理人@RetroPC.NET自身、媒体こそゲーム/出版物と異なる分野ではありますが、コンテンツ業界で冷や飯を食っている身です。まさに今日、こんなニュースが流れたこともありますし、アニメーションの製作現場を覆う慢性的な人材不足と経済的な苦境についてはよく理解しているつもりです。ぶっちゃけ、土日祝日もなければ24時間臨戦態勢。私生活なんて送っているヒマはありませんよ。(無論、好きでやっていることですが)
しかし、現に回っている「業界」とは異なり、産業文化財アーカイブの「収集/保存/管理」については、「誰かが」「金をかけて」「着手する」というプロセスなくしては、スタートを切ることすらできません。
過去の収集・保存には箱が必要です。それも、スペース的にたっぷり余裕のある奴が。量、カテゴリ共に年々増加する「産業遺産」に柔軟に対応可能な冗長性(システム開発用語としての冗長性ね)を持たせる必要もあります。
そして、維持・管理には、例え何の手もかけず放置しておくだけであっても、莫大なランニングコストが必要となります。誤解されることを恐れず断言しますが、アーカイブの維持伴って生じる問題の殆どは、金で解決できるものばかりです。逆に言えば、お金がないとどうにもなりません。半永久的なアーカイブを目指すとなれば、これはもう国が実弾を支給するしかないでしょう。
「単なる箱物にしないで欲しい」
なるほど、それについては同感です。単なる箱では困りますよね。欲しいのはがっちりとした、でっかい箱です。いたずらに手足をつけて便利なロボットにする必要はありません。
極端な話、僕が「国立メディア芸術総合センター」に期待するものが何かといえば、予算的には80%のバックヤード(倉庫スペース含む)と15%のデータベース(重要度で言えばバックヤードとひっくりかえる)。注目を集めている展示関係については、はっきり申し上げれば残りの残りの残りの残り程度でいいのです。
つまるところは、とりあえず30年間戦える箱を造って欲しいということ。30年を乗り切ることができれば、続く100年をどのように戦えば良いか、「次の手を打つ」ためのノウハウが溜まっていることでしょうから。
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