"Tennis for Two"オリジナル機を50年ぶりに修復

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参考リンク:世界最古のコンピューターゲーム? 『Tennis for Two』が50年振りに修復(RBB TODAY

 世界最古のコンピュータゲームのひとつとして知られる"Tennis for Two(2人用テニス)"が、ニューヨークの原子力研究機関、ブルックヘブン国立研究所において50年ぶりに修復されたということです。
 このゲームは、同研究所に勤務していた物理学者のウィリアム・ヒギンズボーサム博士、そしてロバート・V・ドボラックの2人によって、1958年に開発されました。開発目的は、何とイベント公開用。毎年10月の研究所の一般公開日にあわせて、地元住民にアピールする展示物を増やそうということで研究所の機材を用いて開発し、実際に遊んでもらったということです。
 プラットフォームは軍事施設や研究施設などで用いられていたアナログコンピュータ。電圧の強弱で計算数値を表し、微分解析などの複雑な計算をさせる草創期のコンピュータで、電子式アナログコンピュータ、アナログ制御式コンピュータとも呼ばれました。アナログコンピュータの計算結果はオシロスコープ上に表示しますが、"Tennis for Two"ではこのオシロスコープ上の光点をボールに見立て、スイッチボックス(ジョイスティックの元祖でもありますね)を手にした2人の人間が互いに撃ち返しあうというサイドビューのテニスゲームでした。
 ゲームそのものは幾度かレプリカが作られていて、WindowsなどのOS上で動作するシミュレーターも幾つか公開されています。2004年に国立科学博物館で開催された「テレビゲームとデジタル科学展」にてレプリカが展示されたようなので、そちらで御覧になった方もいらっしゃることでしょう。(管理人@RetroPC.NETは行きそびれてしまいました)
 世界最初にプログラミング可能な計算機、階差機関を考案・設計したチャールズ・バベッジが、既にしてコンピュータ上でチェスの思考計算を行わせることを構想していたのを皮切りに、コンピュータを直接間接に目にした人間は、きわめて早くから「ゲーム」という利用方法について思いを巡らせていたようです。オシロスコープを画像出力装置として使用するアナログ・コンピュータの登場間もない1940年代には、様々な学者、技術者が戯れにピンポンゲームを開発してみたようで、その中の一人に世界最初のTVゲーム機として知られる"Odyssey"の開発者、ラルフ・H・ベアが含まれています。
 そんなこんなで、この"Tennis for Two"を「世界最古のコンピュータゲーム」と呼ぶことに躊躇する向きも多いようですが、研究者・技術者の手すさびではなく、一般人向けに開発されたゲームとしては確かに最初期のものでしょう。一度、動いているところを観てみたい--そんな方のために、世のなかにはYoutubeという便利なものがございまして。


 

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このページは、RetroPC.NETが2010年12月26日 21:17に書いたブログ記事です。

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