BOOK: 2006年12月アーカイブ

 角川書店が「角川ファンタジーフェア」を開催し、田中芳樹氏の『アルスラーン戦記』や藤川桂介氏の『宇宙皇子』などの人気シリーズが相次いで刊行されるなど、国産ファンタジー元年と言われる1986年に誕生した『ロードス島戦記』は、角川スニーカー文庫の、ひいては国産ファンタジー小説の旗手として20年の長きに渡って刊行され続けました。1988年にハミングバードソフトから発売されたパソコンゲーム版は家庭用ゲーム機にも移植され、1990年にはOVAが人気を博し、1998年には『ロードス島戦記 〜英雄騎士伝〜』としてTVアニメ化もされました。結城信輝氏がキャラクターデザインを担当し、今なお高い人気を誇るOVA版全13話は、今年の9月にDVD-BOXとしてまとめて発売されています。
 この、『ロードス島戦記』の「TRPGの普及」に並ぶもう一つの功績は、ライトノベルという媒体上での「剣と魔法のファンタジー」というジャンルを定着させたことです。『ロードス島戦記』の小説版が角川スニーカー文庫の同名の単行本として刊行されたのは1988年4月のことです。その前月に発売された『イース』『聖エルザクルセイダーズ 終結!』と共に『コンプティーク』編集部が関わっているのは象徴的な出来事です。折りしも、誌上では『ロードス島戦記』第2部の連載がクライマックスに差し掛かっていました。

ソース:壮大なるファンタジーロードスの物語、ここに完結 (web KADOKAWA)

 ロードスという名の島がある──。
 角川書店の総合ゲーム雑誌『コンプティーク』にて連載が始まってより20年目を迎えた2006年、11月30日発売の『新ロードス島戦記6 終末の邪教〈下〉』をもって、水野良氏の手になる小説版『ロードス島戦記』がシリーズ完結となりました。この20年間で、『ロードス島戦記』『新ロードス島戦記』『ロードス島伝説』の3大シリーズを筆頭に、角川スニーカー文庫に限っただけでも実に22冊の単行本が刊行されています。
 当時、新和から日本語版が発売されていたTRPG『Dungeons & Dragons』を用いた誌上ライブ『ロードス島戦記』の連載は、『コンプティーク』1986年9月号より始まりました。著者名は「安田均とグループSNE」。当時はまだ「リプレイ」という言葉が一般化しておらず、マスターを務めた水野良氏の名前が初めて表に出てきたのも小説版が発売された1988年のことでした。安田均氏はドワーフのギムとしてセッションにプレイヤー参加。パーティリーダーで戦士のパーンは『ストームブリンガー』の翻訳や『クトゥルフ・ハイパーボレア』などを手がけた北川直氏、 ディードリットのプレイヤーが小説家として活躍中の山本弘氏、スレインは『ウォーロック』の記事やグループSNE関連書籍のライターだった吉岡太郎氏といった具合に、後に判明した「中の人たち」は錚々たる面々でした。小説版において運命の絆で結ばれてしまうハメになった北川氏と山本氏には、是非とも現在の心境を聞いてみたいものであります。

 少女漫画家時代から、何故かSFファンを中心にマニア人気の高かった竹本泉氏のゲーム誌連載まんがコラム「竹本泉のいろいろのーと」の集大成、『竹本泉のいろいろぶっく』が発売されました。ちょい前に。
「竹本泉のいろいろのーと」は、『セガサターンマガジン』(ソフトバンク)にて1997年に連載が始まり、『ドリームキャストマガジン』では「竹本泉のいろいろですく」、『ドリマガ』では「竹本泉のいろいろきっさー」、『ゲーマガ』では「竹本泉のいろいろめもー」という具合に、掲載誌とタイトルを時折変更しながらも10年にわたって連載の続いている息の長いコラムです。
 本田詩織と南みかんの2人組が案内役となり、最近遊んだゲームソフトやゲーム機のことを紹介するという体裁をとっており、この2人は講談社のゲーム雑誌『覇王』で連載されていた「苺タイムス」以来のキャラクターです。「苺タイムス」は1996年に同名の単行本にまとまりましたが、この『苺タイムス』(何故かamazon.co.jpに登録されておりません)には先日復活した『電撃王』連載の「電撃パソコン」も収録されていました。はい、ここでやっとレトロPCな話題になります。

ソース:「電撃王」緊急増刊!(電撃オンライン)

 1993年1月に創刊され、2004年に休刊するまでメディアワークスのゲーム雑誌のフラッグシップであり続けたパソコンゲーム雑誌『電撃王』が、PS3、Wiiと新世代ハードが次々発売されるゲーム業界の激動にあわせてこの12月1日、電撃的な復活を果たしました。(昨日まで知りませんでした!)
 今となっては懐かしい角川お家騒動の副産物として創刊された電撃王。その創刊号の表紙には、黒田幸弘に中野豪、水野良、中村うさぎ、松枝蔵人といったコンプティークで活躍した執筆陣が名前を連ね、『コミックコンプ』に対する『電撃コミック ガオ!』と同じく、創刊して暫くの間は「もうひとつの『コンプティーク』」としてそれほど潤沢な財源を持たない購読者を何かと悩ませてくれたものです。

「パソコンゲーム雑誌」の退潮に伴い、『電撃王』はそのスポットをゲームクリエイターへと移し、岡本吉起氏をはじめとする各メーカーで活躍中のクリエイター達のコラムやインタビュー記事が誌面を賑わし、同時にまたネットやろうぜ大賞や電撃王大賞などを設けて、クリエイター志望者の育成にも力を注ぎました。
 などとしたり顔で書いておりますが、管理人@RetroPC.NETは、『電撃王』の全盛期には電源系ゲーム全般から離れていたので、同誌のバックナンバーをまとめて読んだのは最近になってからのことだったりします。(『電撃アドベンチャーズ』には目を通していたんですけどね)

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