SEIKO MAP-1010の内部動作

武田さんがMAP-1010エミュレータを制作した際に、私の方で実機を調査した情報を記録しておきます。

  • BUSREQは上がってこない。未使用と思われる。
  • NMIは未使用
  • CPU Clockは約0.240μs → 4.16MHz
  • INTは約16.691msの間隔で発生。垂直同期のタイミングと思われる。
  • メモリアクセス時にWAITが入る。
  • INT発生後にWAITが長い時間で発生 → 画面更新でVRAMアクセス?
  • 画面の描画状況によってWAIT信号の入り方が変化する

    IO周りはI/Oポートをほとんど使わずにメインメモリにマッピングされているようです。ハード構成の詳細は不明ですが、マニュアルやBASICのROMを元にして武田さんがあっという間にエミュレータとして実装されまして、ソースコードも公開されていますから、そちらを読んだ方が早いと思います。

    武田さんのお話によると、SEIKO MAP-1010はSANYOのPHC-25をベースにしているのではないか、とのことでした。そう言えるほどにハードウェア構成が似ていて、MAP-1010のBASIC ROMにはPHC-25にあってMAP-1010に無い周辺回路のコードが残っているそうです。これについては、私がMAP-1010のFONT ROMを吸い出した際にROMダンプを眺めていたところ、最後の方にSANYOの文字列があったので、SANYOのOEMかもしれないなと思っていました。その後、PHC-25のFONT ROMと比較したところ、同一でした。PC-6001、MAP-1010、PHC-25はハードウェア構成が似ていて、VDPには同じICが使われていますし、8×10ピクセルではフォントが似てきてしまうのですが、フォントデザインが1ドットも違わずに完全に同一ということはありえないのですね。

    ちなみに、PC-6001のフォントとMAP-1010(PHC-25)のフォントを比較したGIFアニメをアップしてみました。どっちがどっちかわかるかな!?

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