SAVEROM2ユーティリティを使用したROM抽出
(FM77AV20/20EX/40/40EX/40SX・XM7 V1/V2/V3対応)
はじめに
XM7 V2を動かすにはFM77AV/AV20/AV20EXのROMデータが、XM7 V3を動かすにはFM77AV40/AV40EX/AV40SXのROMデータが必要ですが、このいずれかの機種のうち、2DDドライブ非採用の初代FM77AVを除く各機種を用いてROMセーブを行う専用ツールを作成しました。このツールの使用法を説明します。
(専用ツール「SAVEROM2」はXM7 V3.1L30、XM7 TypeR V2.9L77SX+z01以降のアーカイブに含まれています。)
以下の環境が必要になります。
- FM77AV20/20EX/40/40EX/40SX (FM77AV40を用いる場合、XM7pure V3の動作にはAV40専用版F-BASIC V3.4L20が別途必要となります)
- PC-98シリーズ、FM TOWNSシリーズもしくはPC/AT互換機+3.5インチフロッピードライブ×1
- MS-DOS V3.1以降、またはWindows 95/98/98SE/Me/NT/2000/XP/Vista/7/8/8.1/10/11 (95/98/2000/XP/7で確認済み,x64版は要武田氏作MS-DOS Player)
ブートフロッピー作成
(1)3.5インチ2DD・720KBフォーマット済みのフロッピーを1枚用意します。
Windows XP/Vista/7で720KBフォーマットを行うには、コマンドプロンプトを開いて FORMAT A: /T:80 /N:9 (フロッピードライブのドライブレターがA:の場合) としてください。
(2)MS-DOSプロンプト(コマンドプロンプト)を開き、SAVEROM2.COMを使用してフロッピーへ書き込みます。コマンドラインにはフロッピードライブのドライブレターを指定します。SAVEROM2.COMは16ビットコードで書かれているので、64ビット版OSの場合、武田氏作のMS-DOS Playerが必要です。
例)PC/AT互換機 32ビット版OSの場合→C:\>SAVEROM2 A
例)PC/AT互換機 64ビット版OSの場合→C:\>MSDOS SAVEROM2 A
実行
上で作成したディスクはFM77AV20/20EX/40/40EX/40SXでブートできます。
ブートすると自動でROMセーブを開始します。終了メッセージが表示されると完了です。
取り出し
セーブ後のディスクは720KB MS-DOSフォーマットになっているので、直接エクスプローラ等でアクセスできます。含まれているファイルを全てコピーして完了です。
ディスクには以下のファイルが作成されます。
ファイル名 | ファイルサイズ | 内容 | 配置空間 | 配置アドレス | V1 | V2 | V3 |
FBASIC30.ROM | 31,744 bytes | F-BASIC V3.0, F-BIOS | メイン | $38000-$3FBFF | ○ | ○ | ○ |
BOOT_BAS.ROM | 512 bytes | ブートROM (BASICモード) | メイン | $3FE00-$3FFFF | ○ | − | − |
BOOT_DOS.ROM | 512 bytes | ブートROM (DOSモード) | メイン | $3FE00-$3FFFF | ○ | − | − |
SUBSYS_C.ROM | 10,240 bytes | 8x8フォント、サブモニタROM (タイプC) | サブ | $1D800-$1FFFF | ○ | ○ | ○ |
KANJI1.ROM | 131,072 bytes | JIS83準拠第1水準漢字・非漢字 | I/O | 4バイトI/O経由 | △ | ○ | ○ |
KANJI2.ROM | 131,072 bytes | JIS83準拠第2水準漢字 | I/O | 4バイトI/O経由 | △ | △ | ○ |
DICROM.ROM | 262,144 bytes | 漢字変換辞書 | メイン | $2E000-$2EFFF | − | △ | ○ |
INITIATE.ROM | 8,192 bytes | FM77AVイニシエータ | メイン | $36000-$37FFF | − | ○ | ○ |
SUBSYS_A.ROM | 8,192 bytes | サブモニタROM3 (タイプA) | サブ | $1E000-$1FFFF | − | ○ | ○ |
SUBSYS_B.ROM | 8,192 bytes | サブモニタROM3 (タイプB) | サブ | $1E000-$1FFFF | − | ○ | ○ |
SUBSYSCG.ROM | 8,192 bytes | キャラクタROM, サブモニタROM1/2 (4バンク) | サブ | $1D800-$1DFFF | − | ○ | ○ |
EXTSUB.ROM | 49,152 bytes | 拡張サブモニタROM (タイプD,E) | メイン | $2E000-$2EFFF | − | − | △ |
BOOT_MMR.ROM | 512 bytes | 隠しブートROM | メイン | $2EE00-$2EFFF | △ | − | △ |
FM77AV40からROMデータを吸い出した場合、実機に拡張サブモニタROMが搭載されていないため、そのままではXM7pure V3を起動できません(XM7 TypeRは起動可能です)。MKEXTSUB.exeを使用してFM77AV40専用版のF-BASIC V3.4L20のディスクイメージから拡張サブモニタROM相当のデータ(EXTSUB.ROM)を抽出する必要があります。
(MKEXTSUB.exeはXM7本体のアーカイブには含まれないので、別途ダウンロードする必要があります。)
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