K8N-DRE / ASUSTek


CPU Type:Socket 940 *2

Chip Set:nForce Professional 2200(CK8-04) / nVIDIA

FSB Clock:266,333,400MHz

RAM Module Type:184pin 2.5V PC2100・PC2700・PC3200 ECC Registered DDR-SDRAM DIMM *4*2

Ext.Slot:PCI Express x16 *1, 32bit 33MHz PCI *1, 32bit 33MHz mini PCI for BMC card *1

Ext.Onboard Device:ATI RAGE-XL / ATi Technologies (VGA:VRAM 8MB) , BCM5721 / Broadcom (GbE) *2

Power Supply Type:SSI EPS12V

Board Form:Extended ATX

BIOS:AMI BIOS


 2005年秋に発表されたサーバ用マザーボード。

容量8Mbitでソケット実装タイプのFlash ROMをBIOS格納に使用していて、S4985のBIOS上書きに使える安いマザーボードを探していた際にオークションで格安の出物を見つけ、購入。

 ご覧の通り、1Uあるいは2Uラックマウント筐体に収め、2U筐体時にライザーカードで拡張カードを接続して使用するのが前提のデザインとなっており、オンボードデバイスもVGA互換のPCI接続グラフィックコントローラと2系統のPCI Express接続GbEコントローラのみ(注1)、と非常に潔いというか割り切った構成となっている。

 チップセットはnForce Professional 2200、つまりnForce4 Ultraのサーバ版で、PCI Expressは合計20レーンの範囲で構成可能だが、このボードではx16を拡張スロットとして1本、GbEコントローラ2基にx1を1系統ずつ割り当てており、2レーン分は未使用としている。

 PCI Express x16スロットを持っているのでそれなりに潰しが利く、と言いたいところだが、このボード、困ったことにはそのPCI Express x16の延長線上にCPUソケットがあるため、このスロットに挿す拡張カードの長さは実質19cm以下の短いものでなくてはならない。

 つまり、今時のミドルレンジより上のランクのグラフィックカードは軒並み使用不可(注2)ということで、「拡張性の低い通常のマザーボード」として使うには実は微妙に使いづらい一品である。

 富士通製の低ESRキャパシタをCPU回りに採用するなど、設計やパーツのチョイスという点ではなかなか頑張った造りなのだが、筆者が入手した個体は基板裏のフラックス洗浄がまるで行われておらず、組み立て時にやたらとべたついたため印象が非常によろしくない(注3)

 拡張スロットとしてmini PCIが搭載されているが、これはBaseboard Management Controller、つまりリモートアクセス時のマザーボード遠隔管理用コントローラカードを搭載するために用意されている由で、マニュアルには皆目記述がない(注4)という困ったことになっている。これは、ソケット自体はmini PCIのType 3準拠のようなので市販されているmini PCIカードを挿せば動く筈だが、この手のカードは無線LAN以外ほとんど見ることがない(注5)ので、筆者の使用状況では実質的に無いも同然である(合掌)。

 ちなみにオンボードのGbEであるBCM5721はジャンボフレーム非対応の比較的古い世代のGbEコントローラだが、腐ってもBroadcom、と言うべきか、CPU性能さえ充分ならそこいらの安物を寄せ付けない高性能を発揮する。

 なお、対応CPUは公式にはOpteron 285までとなっている。


 (注1):オプションでLSIの53C1020A Ultra 320 SCSIコントローラを搭載できる設計だが、これは32bit 33MHz PCI接続となるため、正直あってもあまり幸せになれそうにない。

 (注2):CPUを1発構成にして干渉する方のCPUを実装しなければフルサイズのカードでも使えるが、それならこのボードを使用する必要もあるまい。

 (注3):メーカーが何をどう考えているか知らないが、少なくとも筆者はこういう部分で手を抜く会社には好感は持てない。

 (注4):何しろ巻末のブロックダイアグラムでさえ無視されて「無かったこと」になってしまっている。

 (注5):一応、こんな感じでキャプチャカードなどを出しているメーカーもあるにはあるのだが、こんなものを挿すならUSB接続の機器を用意した方がずっと簡便に済ませられそうである。


インデックス

一応、当ページの内容の無断転載等を禁止します