S1846S TsunamiATX / TYAN
CPU Type:Slot 1 (SC242)
Chip Set:82443BX (440BX) + 82371EB (PIIX4E) / Intel
FSB Clock:66, 75, 83, 100, 103, 112, 124, 133MHz
RAM Module Type:168pin 3.3V PC/66・PC/100 SDRAM DIMM *3
Ext.Slot:x2 AGP *1, 32bit 33MHz PCI *4, 32bit 33MHz PCI/ISA *1, ISA *1
Power Supply Type:ATX
Board Form:ATX
BIOS:AMI Plug and Play flash BIOS(EASY SETUP)
2004年10月末に、謎の故障発生で正常動作しなくなったFW-6400GXR/150/WSの代機として中古にて購入した、440BX全盛期のTYANの名作。
バリエーションモデルとしてBaby ATフォームファクタのS1830S TsunamiAT、LM79/LM75制御チップを付加したS1846SL、それに更にEnsoniqのES1371を搭載したS1846SLAが存在し、S1846Sではこれらの付加機能関連の空きパターンが存在する。
このS1846Sは全てバスマスタで正常動作するPCIスロットを5本搭載したものとしてはかなり早い時期の製品で、各部の動作安定性と高速性のバランスが良く、PCIが5本使え、更にBIOSからFSBクロックを変更できるという事で目立たぬながらも好評を博した。
総じてバランスの良い製品で、DIMMソケットが3本のみとなっているのがやや残念だが、これによってメモリのバッファが省略出来ているので、メモリのパフォーマンスの観点ではこの構成が正解という事になる。
筆者が入手したのはRev.Dの製品で、入手段階で既に最新版BIOS(Ver.2.00.04)の書き込みが実施済みであった。
このボードはVer.2.00.01以降のBIOSにてFSB100MHz版CoppermineコアのPentium IIIに対応しており、公式には850MHz版まで利用可能という事になっている。
同じく公式には850MHzまでという事になっていたS1837UANGがFSB100MHzでSECC2版のPentium III 1GHzで動作していた事を考えると、恐らくこちらも同様と推測されるが、S1837UANGで動かなかったTualatinコアのPentium III-S(S1837UANGでの実験時にはPL-iP3/Tを併用)も同様にやはりこちらでも動作しない可能性が高い。
なお、このマザーボード、買った段階では特に深い考えがあって選んだ訳ではなかった(強いて言えばTYANだったから、という事になる)のだが、実際にこれを用いてPCを組み上げた所、思わぬメリットがある事が判明した。
CanopusのハードウェアMPEG2エンコーダ搭載ヴィデオキャプチャカードであるMTV3000WにはPCIバスの周波数と搭載チューナーの基準発振器に用いている水晶振動子の動作周波数の関係で8ch(東京都23区だとフジテレビ)にのみ縞状のノイズが入るという問題があるのだが、何故か不思議な事にこのボードだとそれがかなり抑えられているのだ。
恐らく、基板のノイズ対策等がしっかりしていてPCIバススロット等への漏洩が最小限に押さえ込まれているという事なのだと思うが、これは思わぬ儲けものであった。
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