PC-9821Xa9/C8
PC-9821Xt13/C12 付属キーボード(CMP-6A1V7) / NEC


 1995年5月デビューのPC-9821Xa7/Xa9/Xa10/Xt13各機種に付属してきたキーボード。

 基本的にはPC-9801BXのキーボードの延長線上にあると考えられる製品で、事実デザインはほぼ共通である。

 内部機構はミネベア製で、以後98用純正キーボードは例外となるPC-PTOSキーボード等の特殊配列キーボードを除き、同社製品が継続採用されている。

 キーコントローラはKBC745-127というNEC製カスタムチップで、他社の著作権表記が無い事から完全オリジナル設計と考えられる。

 構造的には薄手の金属ベース上にフィルム配線シートで絶縁シートを挟んだ上に各キー毎にラバードームとキーの軸となる樹脂部品を置き、その上からABS樹脂製フレームが覆うというメンブレンシートスイッチ搭載キーボードの典型例で、コントローラ等は別途サブ基板に搭載されている。

 何というか、ひどく軽くなった事や剛性が低くなった事がもの悲しい感じがしたが、キータッチはBXのそれと酷似しており、あれ以上の悪化はしていない様だ。

 驚くべきは、このキーボードが汎用のXa系のみならず、高価な上位機種であるXt系やSt系にまで付属していた事で、この時期のPCキーボード全般の平均的な品質の急落ぶりが伺えよう。

 どのような意味でも良いとは言えないが、今になって考えてみるとそれでも「まだマシ」な部類のキーボードだったという事になろうか。


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