PC-9821RvII26/N20
CPU:
Pentium II 266MHz *2 → Pentium II 300MHz *2
RAM:
16(72pin ECC EDODRAM SIMM)* 8 = 128MB → 16(72pin ECC EDODRAM SIMM)* 4 + 32 (72pin 36bit FastPage DRAM SIMM) *4 = 192MB → 32 (72pin 36bit FastPage DRAM SIMM) *8 = 256MB → 32 (72pin ECC-EDO DRAM SIMM) *8 = 256MB → 64 (72pin ECC-EDO DRAM SIMM) *4 + 32 (72pin ECC-EDO DRAM SIMM) *4 = 384MB → 32 (72pin ECC-EDO DRAM SIMM) *8 = 256MB
HDD:
18GB(Ultra 2 SCSI)
CD-ROM / DVD-ROM:
PX-20TSi / PLEXTOR → PX-32TSi / PLEXTOR → DVD-303S / PIONEER → SD-M1201 / TOSHIBA → PX-R820T / Plextor + PX-W4220T / Plextor + CDU-948S / SONY → PX-20TS / Plextor + PX-W4220T / Plextor + CDU-948S / SONY *2 →DVD-303S / PIONEER + PX-40TS / Plextor + PX-W1210TS / Plextor + PX-R820T / Plextor + CDU-948S / SONY
FDD:
3.5inch 3 Mode * 1 → 3.5inch 3 Mode * 2 → 3.5inch 3 Mode * 1 + 5.25inch 2 Mode * 1 → 3.5inch 3 Mode * 2 + 5.25inch 2 Mode * 2
拡張機器:
(グラフィック・アクセラレータ)
GA-VDB16/PCI / I-O DATA → Revolution IV-FP for Mac / Number Nine Visual Technology
(サウンドボード)
PC-9801-86 / NEC + MPU-PC98II / Roland → PC-9801-86 / NEC + S-MPU/PC / Roland
(SCSIカード)
1997年春にデビューした、新規開発としては恐らく最後の98。
系統的には前年のPC-9821Rv20/N20の後継に当たり、Dual CPU、Ultra SCSIコントローラオンボード、それにPDドライブ標準搭載等の仕様がこれと共通するが、姉妹機種であるMate ServerのPC-9821RsII26と共にPentium II採用にあたってチップセットがIntel 440FXからRCCのChampion 1.0というサーバ用チップセットに切り替えられてマザーボードや筐体が全面的に設計変更された為、その性能は全く異なった物となっている。
この機体は一見、PC-9821Xv13/W16・Xv20/W30・Rv20/N20と変わりが無い様に見えるが、実は内部構成が根本的に異なっており、筐体の奥行きと全幅をほぼ全て使い切る巨大なCPUライザボード(CPUの重みでしなりを防ぐ為の補強用金属製フレームが固定されている)がメインボードに垂直に挿し込まれるという、まるで往年のPC-98XL^2の様なレイアウトとなっており、その他の各部の造りもどちらかと言えばPC-9800シリーズ全盛期の星野金属製筐体を思い出させる丁寧なもので、好感が持てる。
ちなみに搭載チップセットを開発したRCC→ServerWorksは納入するメーカー/機種毎に仕様を違えた構成で納入する事の一般的な、サーバ/ワークステーション用カスタムチップセットの開発販売が本業であるため、この機種のデビューの頃までは一般的な知名度がかなり低かったのだが、このRvII26・RsII26にChampion 1.0が搭載された事で以後同社は一般市場でも注目を集める様になった。
このチップセットはSIMM2枚ペアを2セット用いて、メモリアドレスの奇数列と偶数列をそれらの2セットに割り振る事で見かけ上のメモリアクセス性能を向上する、2wayインターリーブと呼ばれるメモリアクセス高速化手法(これ自体はPowerMacintosh 7x00/8x00/9x00シリーズ等で先行採用されていたし、またIntel純正の450系チップセットでもサポートされていた)を採用し、これの威力により只のEDO DRAMの66MHz駆動でありながら440BXにおけるSDRAMの100MHz駆動に匹敵するメモリリード性能を実現している。
但し、メモリライトの方はECCが有効である為か今一つで、これはパフォーマンスよりむしろ信頼性を重視した設計である事が判る。
なお、この世代のPentium II搭載98はいずれもITF ROMのレベルでCPUプロテクトがかけられており、無改造(注1)ではKlamathコアの2.8V版Pentium II 300MHzが搭載可能な最速CPUとなる。
CPU周りに難があるとは言えRv20と並んで拡張性の自由度が非常に高く、しかもチップセットの性能が440FX搭載機を上回る(インターリーブの効果は絶大で、Fast Page DRAM搭載のSIMMでもEDO DRAM搭載SIMMを挿したRa300を上回る性能を発揮する)この機種は実用性がかなり高く、それだけに余計なCPUチェックを搭載したITF ROMの仕様が恨めしい限りである。
現在この機種はハードディスクとして15,000rpm級の高速ドライブを搭載してサーバ兼CD-Rライティングマシンとして運用中である。
(注1):改造する場合、ROMライタ等でITF ROMの内容を変更してCPUチェックを外す事になる。
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