X1turboのスペックが衝撃的だったことのひとつに、マウスのサポートがあります。雑誌記事などでは8bitマシンにマウスをつなぐくらいのことは実験的には行われてきましたが、「そういうものは16bitマシンがサポートしてこそ価値がある」というか「8bitマシンにマウスは不要」という思い込みがあって、まさに革新的だとわくわくしたものです。まぁX1turbo自体のあらゆる面が革新的であり衝撃的でありその後の8bit/16bitマシンの線引きとかそれぞれの位置づけとかが問われることになった原因なんですけどね。
サポートされたもののX1シリーズとしてはマウスの発売がなかなかされなくて、I/Fを踏襲しているということもありカタログとしてはマウスにMZ-1X10を指定するありさまだったのですが、それがようやく解消されることになったのがグラフィックソフト「嬉楽画ターボ」の発売です。
「嬉楽画」というのはどういう流れかは知りませんがOh!MZ誌にまず投稿記事のような形式でリスト付で掲載され、その後シャープから市販ソフトの形式で発売されました。全てBASICで記述されていたのであまり速くなかったとは思いますが、豊富な機能で評判は良かったようです。そのX1turbo対応版として発売されたのが「嬉楽画ターボ」で、パッケージにはマウスが添付されていたのです。その後このマウスは単体発売され、CZ-8NM1という型番がつけられました。
で、その両方のマウスが手元にあったので並べてみたのですが、なんとなく色が違う以外は区別のしようがないほどそっくりです。一番の相違点はラベルの内容で、嬉楽画ターボ添付のものは「X1turbo」のロゴが、CZ-8NM1はその型番が書かれています。マウスのスタイルは1985年当時に流行していたもので、長いクリックボタンが上面から前面にかけて本体の形状に合わせて曲がっています。
なお、嬉楽画ターボ添付マウスは知人からのもらいもの、CZ-8NM1はジャンク品を購入したものです。
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