X68000シリーズの最初から添付されたマウストラックボールです。これがなかなか単体発売されなくて、どうしても欲しい人は補修部品扱いで取り寄せたりしてたようですね。
似たようなスタイルのマウスにはヒューレットパッカードのワークステーションでサポートされたものがありますが、もちろんそちらの方が古いのですが、ただ単に「前方後円墳」の形状をしているだけです(Oh!X誌でそのように評されているとYHP(当時)の営業に話したら異様にウケました)。このマウストラックボールは裏面のスイッチの切り替えでもってボールの位置が変わり、フタをはずしてトラックボールのように扱えるのが最大の特徴でした。さらには2ボタンマウスでありながら複数の位置にボタンがあって(計4つ)、さらにはボール部が左右に回転することによって持ち手の方向を変えることができるようになっていました。確かに、左クリックを人差し指、右クリックを中指で扱うとしても、手というものは中指を中心に左右に広がる形状をしていますから、マウスは少し左に回転した状態で扱うのが自然なんですよね。実にすばらしい設計だと思います。
ただ、トラックボールとして使えるのはひじょうに面白いんですが、ボールが手垢だらけになっちゃって、いざマウスとして使おうとすると滑ったりしちゃうのが落とし穴ですね…。
なお、これはX68030添付のマウス・トラックボールです。
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