X68030(CZ-500C)

※1999年頃の内容です。今は本体や周辺機器が不調なので、状況は大きく変わっています。

 ずっとX68000PROを愛用してきましたが、さすがにいくつかのゲームなんかでは処理が追いつかないのも出てきました。それでもほとんどの処理は68000/10MHzでも事足りていました。
 ある日、会社の後輩が「X68030っていくらで売れる?」と私に聞いてきました。まぁ売り値が少なくとも17万くらいだから買い値は10万そこそこかな、とか答えたのですが、ついでに「30かぁ、30だったら自分も欲しいんだけどなぁ」などと言ったもので、結局彼も中古屋へ売らずに私に15万で譲ることになりました。実は彼のディスプレイテレビもうちに来ていたので、まるまる1セット引き取ったことになります。

 このX68030はすでにコプロセッサとメモリが増設されていましたので、内蔵オプションに関しては特に不満はありませんでした。ただHDD内蔵タイプではなかったので外付けドライブをいろいろつないであります。

 1枚目の写真で、本体の左にある箱の中で一番大きいのがCD-ROMドライブDM-5028です。当時TEXEL、現在プレクスターの倍速ドライブで、キャディー式です。これはOS/2 J2,1のβ版が付録されたPC WAVE誌の読者プレゼントにあったもので、5名様のうちの一人にうまく当たったのです。それ以来、廃刊まで感謝の意をこめてPC WAVE誌を買い続けました(でも結局は情報誌としての価値の方が高くなりましたが)。Sunにつながっているのを見たCD-ROMドライブがキャディー式で、もちろん今はDVD-RAMにしかその面影はありませんが、トレーばかりの音楽用CDプレイヤーと比べて高級感があるようで、憧れでした。当時もトレー式のドライブがちらほら現れ始めていたのですが、雑誌の解説ではキャディー式のほうが回転が安定するとかで、そういう意味でも「性能が上」のようなイメージがありました。このドライブはまたふるっていて、当時はパソコン用の音楽CD再生ソフトが希少だったり立派な売り物だったりしたのですけど、なんとイジェクトボタンを押しながら電源を入れるとCDプレイヤーモードとなり、ディスクを入れるといきなり再生を開始し、イジェクトボタンをチョンと押せば1曲スキップ、長く押せばイジェクトという操作ができるようになっています。今ではCD-ROMドライブで音楽CDの再生はソフトでやるのが常識ですからこんな機能はどのメーカーのものにもないでしょうねぇ。

 その上にある小さい箱はSyQuestのリムーバブル270MBドライブで、秋葉原に出没するジャンク露店で3000円で買ったベアドライブをSCSIケースに入れたものです。資料がなかったのですが、SyQuestのホームページにIDなどの設定情報が掲載されていたので問題無く使用することができました。X68000のシステムは画像ファイルとかを大量に保存するとかしないかぎり大容量のHDDを必要としません。ですから270MBでも余裕があるのです(まだ半分も使ってません)。
 本体の側の縦形のやつはSuperDisk,LS-120ドライブです。これはI・Oデータ機器から出ているSCSIタイプのもので、実は動作確認情報がない時に早まって買ってしまい、実際に使えるようになるまで半年くらい待つことになってしまいました。電脳倶楽部でドライバが発表されてからはかなりの数のX68ユーザーが買ったとかいう噂がありますが…。ちなみに動かなかった原因というのは、このドライブがリムーバブルドライブとしてではなくCPUデバイス(スキャナみたいなやつ)として認識されることに起因します。実はINQUIERYをだます要領でメディアタイプをだましてやると普通のリムーバブルドライブのコマンドで制御できたのですが、なぜかメーカーはそうしてなかったのです。

 本体の右にあるのはエプソンのスキャナ、GT-5000WINSです。ホームページ作成にあたってスキャナが欲しくなったのですが、カラープリンタもないことだしキヤノンのBJC-35vにスキャナカートリッジをつければいいかな、とか思ってたんですけど、とりあえず取り込みたいものの中に本に載っている写真があるのを思い出して、これではフラットベッドしか使えないということでこれにしたのです。実はブツが到着するまでAT互換機(ECHOS44C)につなごうと思っていたのですが、箱を開けた瞬間気が変わりましてX68030につなぐことになったのです。今は置き場所やツールなどの兼ね合いからM4-82改に接続しています。なお、付属ツールは当然X68030には使えませんが、幸いフリーのユーティリティを見つけましたのでそれで十分使えていました。
 さて、97年最大の満開製作所のプロダクトといえば060turboでしょう。これを買うかどうかでX68030を愛しているかどうかがわかるなどと某所に書き込まれたこともあったのですが、かく言う私も第2ロットに申し込み11月頃に入手することができました。3枚目の写真はX68030の右タワーを開けたところです。拡張スロットや拡張メモリははずしてあります。左下に照明で白っぽくなっているところにICソケットが2つありますが、これが交換用のBIOS ROMを差し込むところで、060turboに付属するROMをここに装着します。BIOSには68060で削除された命令を使っている箇所がありまして、その問題を回避するのが主な目的です(それ以外にも、例えばSCSI周りも改良されているそうです)。

 4枚目の写真が060turbo装着後で、中央左寄りの黒い四角が68060プロセッサです。中央の光る四角が68030プロセッサで、元々本体についていたものを抜き取って060turbo上のソケットに装着したものです。なお、NetBSDのために元々ついている68EC030ではなく68030に交換してあります。それから、基板上を這う2本の線のうち丸くなっているのは060モード表示用のLED、右へ伸びているのはモード切り替えスイッチです。今はそれぞれそのまま使っていますが、そのうち本体を加工して前面から切り替えとかできるようにしたいと思っています。丸い線のところにある、一部だけ光に反射してないものは32MBのSIMMです。これがいわゆるハイメモリになるわけですね。

 肝心の060turbo使用感ですが、Pentium75MHz相当というのは伊達ではなく、相当速いです。ただ、全てのソフトが動くわけではないので注意がいります。またマニュアルには(放熱の関係で)カバーを外して使用せよとあるのですが今はつけています。68060にはすでにヒートシンクがついているのですが、この上からファンがつけられるといいんですけど…。
 それともうひとつ、Neptune-Evolutionによりネットワークにも接続しています。スロット安定化回路を内蔵していることもあり本当はX68000PROに接続したいのですが、これ一枚しかないので当面はX68030に使用します。もう一枚はそのうち作ります(難しい工作ではないんだけど、面倒なので(^_^;))。

 NetBSD1.3をインストールしようと思ってたら、1.4.1が出ていたのでそちらを入れました。入ってしまえばすこぶる安定、NFSサーバとして重宝しています。その様子は設定物語参照してください。

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