MZ-6500
MZ-6500C
が、待てば海路の日和ありというか、だんだん値段が下がってきて結局5万円になりました。これを見てすかさず電話し、在庫を確認して注文しました。価格下落の真相は、ディスプレイやプリンタが揃ったフルセットだったのが周辺機器から順番に売れていき、最後に本体が残ったのだとか。 ブツが届いてみると、何冊かマニュアルが欠けてるのとシステムディスクがコピー品である以外はよく揃っていました。もちろん(私の記憶では)3品種しか日本にはないはずの鉄球マウスMZ-1X10も付属しています。そればかりか純正日本語ワープロもありました。 雑誌にはMZ-5500の写真はよく紹介されたのですが、MZ-6500はなかったのでこれが初めてとなりました。見ると、4つある拡張スロットの上下2つの間に横長のスロットが入っています。開けてみるとこれが拡張の256KBメモリでした。本体基板も基本的にMZ-5500と変化ないようですし、GRAMだってMZ-5500用拡張GRAMのMZ-1R09がついてます。どうやら8MHz化にあたり多少のタイミング見直しで済んだようで、あの高価格はどちらかというとオプション総取り込みによるものではないかと…。そうそう、お約束の8086→V30交換もやってみましたが、OSは起動するものの、キーの入力が効かなくなりました。オーナーズマニュアルによるとシリアルであるはずのキーからの信号をパラレルI/Oである8255を通じて受けているのです。つまり、プログラムでタイミングをとってシリアルデータを受信しているわけですね。V30はいくつかの命令で実行クロック数を減らしているので、その命令を使ってタイミングをとれば当然狂うわけです。 で一応知人から借りたハードディスク(10MB!)をつないでみたのですが、なぜかうまく動きません。もしかしたらIPLの都合かもしれませんが原因不明のままです。2枚目の写真のスロットの一番上なんですが、これが横長(2枚分)のやつで、2本のケーブルで接続します。これがピン数からしてモロST-506のようです。ハードディスクのI/Fにスタンダードなものがなかった時代の産物ですね。 | ||
しかし無事故無違反無免許な私はそのまま持ってかえれず、しかも店員はキーボードを太いテープで本体に貼り付けただけで私に渡しただけなので、これを抱えて秋葉原をさまよう事になってしまいました。 最初に入ったコンビニは「箱がないと送れない」と拒否。次に入ったコンビニでは箱詰め料金別途で送ってもらえそうだったのに「パソコンは送れない」と逆転で拒否。さらに歩いて線路をくぐり、今はもうないですが日通の秋葉原支店に駆け込み(閉店時間を数分過ぎていましたけど開けてくれました)、ペリカンではなくアロー便で送る事ができました。 翌々日だったかブツが到着すると、早速電源を入れてみました。本体とキーボードしかないジャンク品でしたが、偶然に持ってきていたMZ-6500用MS-DOSを突っ込んでみると、FDDから油切れのような音が…。これはいろいろ聞きまわった結果正直に油切れと見るのがよいということで、ディスクを挟み込む部品の中心部に慎重に油をさしました。すぐには効果は現れなかったのですが、一晩置く事で油がなじみ、音はすっかり消えました。 MZ-6500Cであることを外見から判別する手段は少なく、正面に青い帯が入っているのを除けば初代と変わるところはありません。しかし中身はかなり作り替えられています。まず真ん中のスロットにあったメモリはメイン基板に載せられ、しかもスロットにあった辞書ROMと第二水準漢字ROMもメインに入り、そして80286ボードによってアップグレードが可能なのです。その80286ボードは古いOh!Xで売りに出されていたことを思い出し、その人に連絡をとるとまだ買い手がついてなかったとのこと。で、当時の条件のままでOKということで、2万5千円でゲットしました。今はこれにAX286Nの騒動で分捕った486アクセラレータボードをつけてあります。これには2次キャッシュがついているのですが、それを有効にすると暴走します。メインのDMAの動作がアクセラレータまで届いていないのだと思います。ただ、80286ボードがつくことでROM IOCSが書き換えられたようで、8086をV30に交換してもちゃんと正しく動きます。4枚目の写真で、スロットの真ん中右にある黒いのがCPU切り替えスイッチです。この元々メモリ用スロットだったのが80286ボード専用スロットになっています。下左に入っているボードはSCSIボードです。これは本来テープドライブ用なのでボードにはソフトがついていません。マニュアルにはある程度情報があるので、そのうちHDDをつなごうと思っているのですが…。 |