更新日: 2011 年 11 月 15 日
060mat.x の説明
説明
060mat.x の添付ドキュメントです。末尾に記載されている連絡先は無効です。
060mat.doc
──────────────────────────────────── マチエールを 060turbo の広いハイメモリで動かそう MATIER booter for 060turbo version 1.10 1997,1998 by M.Kamada ──────────────────────────────────── ●はじめに 060mat.x は、MATIER に 060turbo 用のハイメモリ & DMA 対策のダイナミッ クパッチをあててから起動するプログラムです。広大な仮想画面が確保できるよ うになり、コピーバックモードで動かせるので処理速度も速くなります。 060turbo に 32MB の SIMM を装着している状態で、MATIER 用にカスタマイズ した環境を使用すれば、仮想画面のサイズは 4096×4096 を超えることができま す(4096×4096W = 32MB です)。4400×4400 くらいまで動作確認しています。 仮想画面の幅が 2048 を超えると表画面から仮想画面全体への拡大が正常に動 作しなかったので、修正してあります。2048 ドット以上に対応していなかった というよりも、単にバグっていただけのようです。この修正のために、拡大の結 果が従来と微妙に異なる場合があります。 仮想画面が大きいと仮想画面全体から表画面への縮小が正常に動作しなかった 点も、修正してあります。こちらはオーバーフローが原因でした。32 ビットに 入り切らなかったので、68020 以上専用の命令を使用しています。 ●対応している MATIER のバージョン 現在対応している MATIER のバージョンは以下の通りです。 MAT.X Version 2.0 タイムスタンプ: 93/10/20 12:00:00 ファイルサイズ: 476592 MAT.X Version 2.11B タイムスタンプ: 95/07/17 12:00:00 ファイルサイズ: 497620 ●動作環境 060mat.x の動作環境は以下の通りです。[〜] 内は推奨、その他は必須です。 X68030 メインメモリ [12MB] + 060turbo + SIMM [32MB] 060turbo.sys [v0.53 以上] ● 060turbo.sys の設定 コピーバックモードで使いたいだけであれば、特に注意すべき点はありません。 もしも仮想画面を 4096×4096 まで使いたいならば、36MB 程度の連続した空 領域が必要です。その場合、SIMM のサイズが 32MB のときは 060turbo.sys に -mm スイッチを指定して本体側の論理メモリ空間を切り詰め、ハイメモリ側の論 理メモリ空間を拡張しておく必要があります。例えば、以下のように指定します。 DEVICE = 060turbo.sys -cm1 -dv -md1ma -mm3 -sd -ss -xm ^^^ ^^^ ^^ なお、この設定では MATIER 以外の作業をするときに不便なので、MATIER 専 用の CONFIG.SYS を用意したほうがよいかも知れません。 ●起動方法(その1) 060mat.x を MAT.X と同じディレクトリに入れて下さい。 ハイメモリで動作させるときは、「060high.x 1」として無条件にハイメモリ を使用するモードにしておきます。 MAT.X の代わりに 060mat.X を実行して下さい。 060mat.x が自動的に自分と同じディレクトリにある MAT.X をロードして、必 要なパッチをあててからチャイルドプロセスとして起動します。 MAT.X が終了すれば 060mat.x も終了します。 ●起動方法(その2) 060mat.x は、自分と同じディレクトリの MAT.X よりも先に、バインドされて いるファイルを探します。元の MAT.X を 060mat.x にバインドしてから 060mat.x を MAT.X にリネームしておくと、従来通り MAT.X を起動するだけで パッチがあたったマチエールが起動します。 バインドの手順は以下の通りです。 ren MAT.X orgMAT.X BIND 060mat.x orgMAT.X ren 060mat.x MAT.X ●ご注意(従来と動作が異なる点) 表画面から仮想画面全体への拡大を修正したため、表画面から仮想画面全体へ の拡大の結果が従来と微妙に異なることがあります。68030 モードでも、 060mat.x を使って MAT.X を起動するとダイナミックパッチがあたるので注意し て下さい。 ●パッチの内容 現在、パッチをあてている箇所は、以下の 8 箇所です。 ・仮想画面全体を表画面に縮小して書き込むとき オーバーフローしないように修正しました。 ・表画面を仮想画面全体に拡大して書き込むとき バグっていたので修正しました。 ・ルーペの拡大率の左プレスのリピート リピート開始を遅くして 1 段階ずつ調節できるようにしまし た。 ・MALLOC2(0,?) と MALLOC2(2,?) 16MB 以上に対応。 ・DMA 転送(ノーマル) ソフト転送に変更。 ・DMA 転送(アレイチェーン) ソフト転送に変更。 ・確保できる最大のメモリブロックのサイズを求めるとき 16MB 以上に対応。 ・ファイル名を入力するときのカーソルの移動速度 リピートを遅くしてカーソルを 1 文字ずつ動かせるようにし ました。 DMA 転送のリンクアレイチェーンのルーチンもありましたが、使っていないよ うなのでそのままになっています。 MAT.X には XC v2.1 のライブラリが使用されていましたが、このライブラリ には 060turbo.sys が自動的にパッチをあてるので、そのままにしてあります。 ●更新履歴 ・060mat.x version 1.00 → 060mat.x version 1.11 ルーペの拡大率の左プレスのリピート開始を遅くしました。 ファイル名を入力するときのカーソルの移動速度を遅くしました。 ●謝辞 差分の作成には、以下のツールを使用しました。作者の皆さんに感謝します。 ソースコードジェネレータ for X680x0 version 2.78 patchlevel +04 Copyright (C) 1989-1992 K.Abe , 1994-1995 R.ShimiZu/1997 syo. MicroEMACS 3.10 j1.43 (rel.5c6) lika/homy/salt/peace/shuna/rima/sharl. X68k High-speed Assembler v3.09+78 Copyright 1990-94/96-98 Y.Nakamura/M.Kamada X68k Linker v3.00 Copyright 1987,88,89,90,91,92,93 SHARP/Hudson X68k Binary file differencer v1.2 rel.1 by K.Higashide X68k Binary file updater v1.2 rel.2 by K.Higashide X68k Source Code Debugger v3.01+11 Copyright 1990,91,92,93 SHARP/Hudson *** Changed for 68040/68060 (1998.11.25) by M.Kamada *** X68k Binder v1.00 Copyright 1989 SHARP/Hudson ●お約束 このパッチは無保証です。 このパッチについて株式会社サンワードに問い合わせてはいけません。 ●おわりに 060mat.x は、以前満開ネットで公開した MATIER60.BFD をダイナミックパッ チの形に変更したものです。そして新たにバージョン 2.11B にも対応していま す。作りがかなり雑なのと、マチエールには私の知らないバージョンがまだある らしいので、今後もバージョンアップするつもりです。 実は、私自身はほとんどお絵描きをしないので(ドッカン!)、広大な仮想画面が 得られるとお絵描きをする人がどのくらい幸せになれるのかよくわかりません。(オ そういうわけで、お絵描きをする人のご意見をお待ちしています。 ●連絡先 満開ネット: MKSX0109 かまだ E-mail: kamada@mankai.co.jp (EOF)