countersince January 6, 2001X68000 LIBRARYEnglish
更新日: 2011 年 11 月 15 日
X68000 LIBRARY > ソフトウェアライブラリ > 特定のハードウェア用のソフトウェア > Mach-2 関連 > Mach-2 BIOS ROM のソースコード > Mach-2 User's Manual

Mach-2 User's Manual

説明

Mach-2 User's Manual のプレーンテキスト版です。紙のマニュアルを OCR 処理して作りました。

Mach2UM.txt

                                                                   User's Manual













                      High Performance SCSI-2 Host Adapter


                                     Mach-2


                                 MODEL: MK-HA2





















(株)満開製作所



Mach-2 User's Manual

                                     もくじ
                                      ̄ ̄ ̄


はじめにお読み下さい                                                           4
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  同梱品をお確かめ下さい                                                       4
  準備はいいですか?                                                           4


インストールヘの道程                                                           5
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快適にご使用いただくために                                                     7
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  メモリ自己診断                                                               7
  RAM BIOSの使用                                                               7
  ディスクキャッシュの併用                                                     7
  040TURBO使用時                                                               7


困ったときにお読み下さい                                                       8
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  繋いだHDDがハングアップする                                                  8
  転送速度がとても遅く感じる                                                   8
  MOを起動のたびに排出しなくてはいけない?                                     9
  「RESULT=24XXを受領した」という白窓が出る                                    9


インストール解除                                                               9
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よい子のためのQチャンAチャン                                                  10
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  一般編                                                                      10
  ハードウェア編                                                              11
  ソフトウェア編                                                              13
  その他                                                                      14


付録                                                                          15
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                                                            Mach-2 User's Manual


  A. オンボードDMACの制御方法                                                 15
    アドレス設定                                                              15
    転送モード設定                                                            15
  B. ショートバスサイクルについて                                             16
  C. Mach-2で使用しているSCSIシーケンス                                       17
  D. SRAMの使用状態                                                           18
  E. ボード設定(ジャンパピン)                                                 19

製品仕様                                                                      20
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                                  お問合わせ先
                                   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

                (株)満開製作所
                〒171 東京都豊島区長崎 1-28-23 Muse西池袋 2F
                Tel: 03-3554-9282
                Fax: 03-3554-3856

                ご質間などは、NIFTY-Serve FPCVAでも受け付けております。
                お気軽にどうぞ。



                Mach-2 User's Manual
                  1995年7月26日  初版










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Mach-2 User's Manual

                              はじめにお読み下さい
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●  本製品はSHARP X68030, X68000シリーズにおいて高パフォーマンスを発揮するように
    設計・製造されていますが、お客様の環境によっては十分なパフォーマンスを発揮でき
    ない場合があります。なお、X68000PRO/PRO2では正常に動作しません。ご了承下さい。
                               ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
●  本製品は万全を期して設計・製作されていますが、お客様が運用したことによる、ある
    いは運用しなかったことによる結果について、弊社は一切その責を負いません。あらか
    じめご了承下さい。

●  決してHDD, 本体の電源が入った状態でSCSIコネクタの挿抜を行わないでください。
    Mach-2上のヒューズが切れるかもしれません。最悪の場合、本体、HDD, Mach-2に致命
    的なダメージを及ぼすことがあります。



同梱品をお確かめ下さい

  もし、下記の同梱品が全て揃っていない場合は、お手数ですが販売店、もしくは満開製作
所までご相談下さい。

        ●  Mach-2基板                    1
        ●  I/Oスロットカバー             1
        ●  カバー用ねじ                  2
        ●  ユーザーズマニュアル(本書)    1
        ●  保証書                        1



準備はいいですか?

  Mach-2では、従来のSCSIポートとは段違いの転送速度が用いられます。そのためには、
HDDと接続するためのケーブルの品質に特に気を遣って下さい。また、なるべくケーブルの
総長は短くなるように心掛けて下さい。ケーブルは、「SCSI-2対応」として販売されている
ものであれば大丈夫でしょう。具体的には、「特性インピーダンス90〜132Ω、導体サイズ
28AWG以上」のケーブルを推奨します。また、ターミネータとしてアクティブターミネー
タを推奨します。





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                                                            Mach-2 User's Manual

                              インストールヘの道程
                               ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

  Mach-2パッケージには、インストール用FDが付いていません。Mach-2ボード上のROM
プログラムが設定を行うようになっているからです。しかし、Human68k version 3.0の起動
                                                         ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ディスクを用意していただかねばなりません。お持ちでない方は満開製作所までご相談下さ
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
い。

  Human68k verision 3.0起動FD, 工具一式(+ドライバー)およびカードエジェクタを用意し
て下さい。カードエジェクタは本体購入時の付属品である、白いプラスチック製の三角形の
ものです。

  まず、本体に異常がないことを確認していただきます。内蔵SCSIコネクタに接続された
HDDをすべて外した状態で、Human68kがFDより起動することを確認して下さい。もしも
途中で停止してしまう場合、内蔵SCSIの終端電源ヒューズが切れている可能性があります。
この場合は要修理です。

  次にMach-2をスロットに装着していただきます。本体の電源が遮断されていることをご
確認の上、スロットの空いている方に差し込みます。スロットが2つとも空いていれば、ス
ロット#1に装着して下さい。正しく装着できていれば、スロットカバーが正しくきまるはず
です。もしもスロットカバーを取り付けると浮いてしまう場合は、差し込み不足です。取付
が完了しましたら、Mach-2のSCSIコネクタにHDDを接続してください。まだHDDの電源
は入れないで下さい。

  いよいよ電源を投入していただきます。接続されているHDDの電源をすべて投入し、続
いて本体の電源を投入します。このとき、FDからHuman68kが起動するように、OPT-1を押
しながらリセットします。

  しばらくすると、グレー地のメニューが現れますので、「メモリ自己診断」を実行して下
                                                     ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
さい。数分ほど時間を要します。もしも、数十分たってもメモリ自己診断が終了しない場合
 ̄ ̄ ̄
は本体もしくはMach-2の故障が考えられます。

  メモリ自己診断が終了したあとは、メニューのトップに戻り、起動したいHDDのIDを選
択し、*このデバイスから起動します*を選択することにより、HDDより起動するようにな
       ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ります。

  もしも、HDDより起動できず、FDから起動してしまう場合は、ご面倒でもHuman68kの

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Mach-2 User's Manual

SWITCH.Xコマンドにより、起動装置を「SCSIn」に設定し直して下さい。SX-WINDOWの
コントロールパネルはなるべく使用しないで下さい。詳しい理由についてはP.18をご覧く
ださい。

  一度Human68kが起動すれば、それ以降はHuman68k上からFORMAT.Xコマンドにより
HDDのフォーマットなどが行えるようになります。FORMAT.Xの詳しい使い方については、
Human68kユーザーズマニュアルをご参照下さい。




































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                                                            Mach-2 User's Manual

                           快適にご使用いただくために
                            ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


メモリ自己診断

  インストール時の「メモリ自己診断」は必ず実行して下さい。また、メモリ増設などでメ
モリ構成が変わったときも「メモリ自己診断」を実行して下さい。さもないとすべてのメモ
リ領域がソフトウェア転送に設定されたままになってしまいます。



RAM BIOSの使用

  X68030, または040turboにおいては、なるべくRAM BIOSの使用をするようにしてくださ
い。Mach-2 BIOSはROMに搭載されていますが、MC68030, MC68040ではI/Oスロットに搭
載されたROMコードに対して命令キャッシュが無効になってしまい、顕著なオーバーヘッ
ドとなって現れます。BIOSの一部をRAM上にコピーすることによって、オーバーヘッドを
軽減することができます。

  なお、RAM BIOSは、Human68kをHDDから起動した場合にのみ有効で、Human68kを
FDより起動した場合は有効ではありません。



ディスクキャッシュの併用

  Human68kでは、純正品FASTIOを始め、DCACHE(2)などのディスクキャッシャーが存在
しますが、キャッシュの設定によっては十分にMach-2の高速性を生かすことが出来ない場
合があります。最適なキャッシュの設定については一概に述べられませんが、ひとつだけヒ
ントを挙げるとすれば、HDDの連続転送を妨げないものが好ましいということがいえます。



040turbo使用時

  040turbo上でMach-2をご使用になる場合、040SYSpatch.xのオプション「ソフトウェア転
送を設定する」@オプションは外してご使用下さい。さもないと、Mach-2がソフトウェア
転送モードになってしまい、パフォーマンスが著しく低下します。Mach-2は、いかなる場合
においてもソフトウェア転送よりバスマスタ転送の方が高速です。(→P.8)



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Mach-2 User's Manual

                            困ったときにお読み下さい
                             ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


繋いだHDDがハングアップする

  まず、ケーブル/ターミネータの不良を疑って下さい。HDDの繋ぎ順によりハングアップ
したりしなかったりする場合は、ケーブルの不良が考えられます(→P.4)。Mach-2では高速
転送が行われますので、安価なケーブルを使用していると動作が不安定になりがちです。ま
た、ケーブルの総長はなるべく短くするように心掛けましょう。できればターミネータはい
わゆる「アクティブターミネータ」を使用しましょう。最近のHDDなどに内蔵されている
ターミネータはアクティブターミネータであることが多いようなので、そのようなHDDを
SCSIの終端に持ってくるのもいいかもしれません。

  お使いのHDDは、QUANTUM LPSシリーズではありませんか。もしそうであれば、メ
ニューから「同期転送」を「禁止」に設定してみて下さい。Mach-2において、QUANTUM
LPSを「同期転送」で使用すると、SCSIプロトコルエラーが発生する可能性があります。



転送遠度がとても遅く感じる

  Mach-2が「ソフトウェア転送モード」になってしまっている可能性があります。

  メニューから、「全領域ソフト転送」がONになっていないかどうか確認して下さい。バ
スマスタモードでは3Mbytes/sec.以上のパフォーマンスがあるHDDでも、ソフトウェア転送
になると300Kbytes/sec.近くまで速度が落ちてしまいます。040turboにおいて、
040SYSpatch.xを使用している場合、常に「全領域ソフト転送」がONにされてしまうことが
あります。(→P.7)

  また、「メモリ自己診断」がなされていないことが考えられます。以前に導入されてから
メモリ構成が変わったときは、必ずメモリ自己診断を実行して下さい。Mach-2では、出荷時
のデフォルトがソフトウェア転送であり、「メモリ自己診断」を実行しないとバスマスタの
設定ができないようになっています。









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                                                            Mach-2 User's Manual

MOを起動のたびに排出しなくてはいけない?

  X68000XVI以前でSCSI MOを使用していて、MOをHDモードにせずMOモードのまま
で使用していた方もいらっしゃるでしょう。Mach-2では、MOはMOモードのまま
Human68kに認識されるようになるので、CONFIG.SYSによる後組込みのデバイスドライバを
使用するために、MOを起動時にHuman68kに認識させてはいけない場合があるでしょう。
そのためには、起動時メニューのID選択メニューからMOを指定して、「Human68kによる
認識」を「禁止」にしてください。



「result=24XXを受領した」という白窓が出る

  SCSIパリティエラーが発生しています。メニューから「パリティチェック」を「禁止」に
設定してみて下さい。ただし、これでは根本的な解決にならないかもしれません。SCSI-2規
格では、パリティチェックは必須機能となっているため、パリティチェックを禁止したまま
ご使用されるのはお勧めできません。
  接続されているいずれかのデバイスがパリティをサポートしていないことが考えられます。
必要がなければ、そのようなデバイスの接続をやめるべきでしょう。



                                インストール解除
                                 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

  ご使用にあたって、Mach-2を外さざるをえない場合があると思いますが、その際に、安全
にインストール解除する方法を説明します。

  まず、X68000本体の電源を遮断し、Mach-2ボードをI/Oスロットから引き抜きます。
ボードより外したSCSIケーブルは、内蔵SCSIに接続しても構いません。

  次に、Human68k version 3.0の起動ディスクをFDDに挿し、OPT.1キーを押しながら起動
します。Human68kが起動したら、SWITCH.Xを起動し、BOOTの項目を選択して下さい。お
そらくROM $EA00**になっているでしょう。これを別の設定に変えてしまって下さい。内
蔵SCSIからの起動に戻したい場合は、SCSInに再度設定するとよいでしょう。SX-
WINDOWのコントロールパネルで設定し直すとなおよいでしょう。

  以上でインストール解除は完了です。





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Mach-2 User's Manual

                          よい子のためのQチャンAチャン
                           ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

         ここでは、お客様がMach-2を購入、導入、使用するにあたって疑問を持
       たれるであろう事項をピックアップしてみました。



一般編


Q. そもそもSCSI-2って何ですか。私はX68030にSCSI-2のハードディスクをつないで使
用していましたが、X68030本体とこのボード(Mach-2)はどう違うのですか。

A. SCSI-2というのは、いわゆる規格の取り決めで、物理規定からソフトウェア仕様までいろ
いろ定められています。SCSI-2仕様のHDDといえば一般にはSCSIバスの転送速度が高い
もの(いわゆるFASTSCSI)を指すことが多いのですが、SCSI-2仕様のHDDをSCSI-1レベル
のコンピュータに繋ぐと、SCSI-1規格で動作せざるを得なくなるので、遠度がかなり下がっ
てしまいます。そこで、SCSI-2規格に準拠したインタフェイスボードが必要となってくるの
です。
  念のために付け加えておきます。SCSIホストアダプタ業界においては、FASTSCSIにさえ
対応していれば、SCSI-2対応とうたってもよいことになっているようです。したがって
Mach-2はSCSI-2対応なのです。



Q. Mach-2って何と読むのですか。

A.「まっはつう」で結構です。「マハー通」と読んではいけません。
                             ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


Q.「バスマスタ」って何ですか。

A. 簡単に言ってしまうと、X68000本体に内蔵されているDMAC HD63450を使用せずに、
Mach-2上に搭載されているDMACを使用することです。
  一般的には、I/Oスロット上のボードから本体のバスを直接制御すること、あるいは直接
制御を行うデバイスを、バスマスタと呼びます。





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                                                            Mach-2 User's Manual

Q. 「ホストアダプタ」って何ですか。

A. いわゆるSCSI用語なのですが、コンピュータ側のメインバスとSCSIバスの間に入って
いるインタフェイスを指します。



Q. 高速なSCSIボードを搭載することにどのような意味があるのですか。たかだか転送が2
〜4倍に高速化されたらそんなに嬉しいですか。

A. 細切れになったデータを多量に扱う場合はそれほど効果が出るものではありませんが、や
や大きめのデータを扱うようになると効果が顕薯に現れ始めます。ファイルのコピーに30
秒かかっていたものが10秒で済むようになるくらい違いが出てきます。最近のX68000の傾
向として、プログラム自体も大きくなってきていますので、そのような場合にはてきめんで
す。そういうわけで、速度が上がるのは大いに結構なことだと思われます。また、連続転送
を試みるディスクキャッシュと相性が高まります。



Q. FASTSCSIとSCSI-2の関係って何なんでしょう。

A. FASTSCSIというのは、SCSI-2規格の中で定められている規格で、従来存在していた
5MB/secまで適用される同期転送のタイミングをさらに切り詰めたものです。8-bit BUSにお
いて10MB/secを実現することができるもので、Mach-2もFASTSCSIに対応しています。た
だし、X68000 BUSの速度がたかだか5MB/secしかないので無意味です。



ハードウェア編


Q. X68000XVl, X68030などのSCSI内蔵機種でこのボードを使用した場合、内蔵のSCSIは
使用できるのですか。また、X68000XVI-HD, X68030-HDなどのSCSI HDD内蔵機種では、
内蔵HDDは使用できなくなってしまうのですか。

A. Mach-2は、起動時に専用のSCSI IOCSをインストールします。本体内蔵のSCSIはサポー
トされないので、以降、本体内蔵のSCSIポートは使用できなくなります。本体内蔵のSCSI
ポートをSCSIバスの終端として使用し、内蔵HDDにアクセスすることも不可能ではありま
せんが、推奨できません。
  もちろん、ハードウェア的に内蔵SCSIが使用不可になるわけではありませんので、自分
でドライバを書けば内蔵SCSIも使用できます。ただ、あえて内蔵を使用するメリットはな


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Mach-2 User's Manual

いでしょう。



Q. SCSI-2のCD-ROMの読み出しは速くなりますか。

A. 残念ながら、読み出し速度そのものは上がりません。4倍速CD-ROMでも読み出し速度
はたかだか600KB/sであり、内蔵のSCSIでも間に合います。ただ、CD-ROMドライブ内部
のキャッシュにヒットした場合は、読み込み速度の劇的な高速化が期待できます。



Q. Mach-2のボード上に部品が乗っていない部分があります。Oh!X誌に掲載されていた写
真に比べて明らかに部品点数が少ないように見えます。

A. Mach-2は2種類のバージョンがあります。部品点数が少ないバージョンでは、基板裏面
にICが2つ乗っています。これがターミネータユニットで、Oh!X誌に乗っていた数々の部
品が集積されているとお考え下さい。(→P.19)



Q. 拡張I/OボックスCZ-6BE1に挿して使用できますか。また、CZ-6BE1のプローブ板のそ
ばにつけて動きますか。

A. 実験の結果、CZ-6BE1との併用で安定動作させることができませんでした。拡張I/Oボッ
クスを使わねばならないほど使用するボードが多い方は、残念ですが何かを諦めていただか
ねばなりません。



Q. EPSON GT-6000などをSCSI接続して使用することはできますか。

A. GT-6000シリーズ用のSCSIカードは、やや特殊な仕様であるため、使用できないかもし
れません。弊杜では動作確認が取れていません。SHARP JX-330のSCSI接続は可能です。
JX-330付属のスキャナツールおよびマチエールでは問題なく使用できました。








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                                                            Mach-2 User's Manual


ソフトウェア編


Q. 純正品などとの互換性はどれ<らいあるのですか。

A. Mach-2はソフト的に互換性を取っているため、純正品の仕様に則りSCSIに直接アクセス
を行っているソフトは動作しません。ただ、そのようなソフトはそれほど多くないので、個
別対応できるでしょう。ソフト的に互換を取っているため、FORMAT.X, SWITCH.Xなど、純
正のHDDユーティリティの使用が可能です。
  純正品との非互換というわけではないのですが、SCSI内蔵機種に外付けSCSIボードを挿
しての使用を想定していないソフトウェアは多数存在します。SRAMに常駐するタイプの
ブートセレクタなどにこの傾向が見られます。



Q. X68000XVI以前のマシンに装着した場合、MOからの起動は可能になるのですか。

A. MOから起動できるようになります。起動のメカニズムはおおむねX68030のSCSI IPLと
似たような感じになると思って下さい。
  ただ、X68000XVI以前のSCSIと違い、MOを挿入したままではHuman68kによってMO
がドライブとして認識されています。これが好ましくない場合は、設定メニューで
「Human68kによる認識」を「禁止」してください。(→P.9)



Q. HSCSIなどを使ったら更に速くなりますか。

A. HSCSIはSPC MB89352専用ですので、使用できません。X68030シリーズなどでは特に
MPUに対してDMAC 63450の速度が遅いので、MPUによるプログラム転送を行った方が転
送速度が上がる、ということに基づいて作成されたのがHSCSIです。Mach-2では、常にバ
スマスタを使用した方が転送速度が上がります。



Q. OS-9, NetBSDなどの、Human68kではないOSの起動はできますが。そして、それらの
OSでMach-2は使用できますか。

A. 起動手順はX68000のSCSI IPLとほぼ同じです。各OS用のIPLを読み込む処理は、SCSI
IPL ROMによって行われますので、ここまでは問題ありません。
  各OSのIPLが起動した後は、一般的には各OSに組み込まれているデバイスドライバに
よりSCSIの制御が行われることになります。

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Mach-2 User's Manual

  Mach-2出荷の時点(7月下旬)ではOS-9, NetBSDはMach-2に完全に対応していませんが、
対応に向けて作業中です。詳しくは満開製作所までおたずねください。また、特にNetBSD
の場合は、ネットで流れる情報には常に注目するように心掛けて下さい。



その他


Q. NECチェックは入っていますか。

A. 入っていません。































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                                                            Mach-2 User's Manual

                                      付録
                                       ̄ ̄


A. オンボードDMACの制御方法

  Mach-2では、X68030において高速データ転送を実現するために、DMAC(ダイレクト・
メモリ・アクセス・コントローラ)をカスタムでボード上に実装しました。このDMACは、
SPCと密に結合しており、SPCからの転送要求に応じてI/Oバスを占有してデータ転送を行
う設計になっています。
  DMACは転送アドレスを保持しているだけの単純な構成で、転送語数はSPCが制御する
ようになっています。つまり、DMACに対する制御は、アドレス設定と、転送モード設定の
みとなります。



      アドレス設定
       ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

  アドレス設定の方法を説明します。0xEA01**がbit23-16, 0xEA02**がbit15-8, 0xEA03**
がbit7-0となっており、これらの番地にバイト単位でライト動作を行うことにより、書込み
アドレスの下位8bit(**)がDMACのアドレスカウンタにラッチされるようになっています。
ライト動作時の書込み値はダミーです。
  たとえば、0xEA0181, 0xEA0200, 0xEA0366にそれぞれライト動作を行うと。DMACのア
ドレスカウンタには0x810066がセットされます。



      転送モード設定
       ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

  転送モード設定の方法を説明します。0xEA007E.wがレジスタで、読み出し時と書込み時
では意味が異なります。

  転送異常終了の検出は、SPCコマンドのタイムアウトのときに見るようにするとよいで
しょう。X68030においては700〜800μsの時間のロスになります。

  転送シーケンスは、バーストモードと非バーストモードでは少々異なります。バースト
モードでは、SPCが転送を開始する前にDMACレジスタをセットするだけで、あとはSPC
が転送を終了するのを待てばいいのですが、非バーストモードでは、512 bytes単位でDMAC
が一時停止するので、その都度DMACをアクティベートしなくてはなりません。


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Mach-2 User's Manual


  ┌───┬──┬─────────────────────────────┐
  │      │bit │                           内容                           │
  ├───┼──┼─────────────────────────────┤
  │ READ │ 0  │転送異常終了。バスエラーなどの発生によってDMAが続行不可   │
  │      │    │能になった場合にこのビットが1になります。アドレスを設定し │
  │      │    │直すとクリアされます。DMAが停止しても、SPCは停止しないの  │
  │      │    │で、タイムアウトを監視してリセットする必要があります。    │
  ├───┼──┼─────────────────────────────┤
  │      │ 3  │X68030 SHORT BUS CYCLE. X68030専用のバスサイクルを用い    │
  │      │    │て、高速アクセスを実現します。                            │
  │      ├──┼─────────────────────────────┤
  │WRITE │ 2  │バースト転送。SPCからの転送要求によって、かならずデータを │
  │      │    │転送します。                                              │
  │      ├──┼─────────────────────────────┤
  │      │ 1  │限定速度転送。ADPCMなどの内蔵DMACとバスを共有させるた     │
  │      │    │めに、一定間隔(約14μs)毎にバスを手放させます。           │
  │      ├──┼─────────────────────────────┤
  │      │ 0  │転送方向設定。メモリからの読み出し時、すなわちSPCへの書込 │
  │      │    │み時に1にする。I/Oスロットに出力されるR/Wと同じ。         │
  └───┴──┴─────────────────────────────┘

  非バーストモードをもう少し詳しく説明しますと、このモードではSPCの転送が起こると
SPCに入カされているTP(Transfer Permission)信号をネゲートしてしまいます。するとSPCは
1ブロックすなわち512 bytes転送を終了した時点で、転送を一時中断します。TPを再びア
サートするためには、DMACレジスタに書込みを行ってあげねばなりません。このモードは、
結果的に転送動作にMPUが介在することになりますので、DMACがバスを占有することに
よってMPUの処理が妨げられることが少なくなります。



B. ショートバスサイクルについて

  Mach-2では、X68030において転送速度を上げるために、68000バスサイクルを切り詰め
たバスサイクルを採用しています。このモードはX68030の内蔵メモリに対してのみ働きま
す。ただし、メーカーにより保障されている転送方法ではないので、万が一弊害が出ること
もないと断言できませんが、弊社による長期間(約3ヶ月)テストの結果では何ら問題はあ
りません。
  ショートバスサィクルで異常を感じられましたら、お手数ですが再度「メモリ自己診断」
を実行してみて下さい。そして、満開製作所までご連絡下さい。



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                                                            Mach-2 User's Manual


C. Mach-2で使用しているSCSIシーケンス

  Mach-2は、SCSI-2仕様に準拠していますが、SCSI-2を完全にサポートしているわけでは
ありません。たとえば、DISCONNECTは禁止されており、RESTORE/MOVE POINTERメッ
セージは処理できません。

  基本的には、SCSI IOCS $20以降のサービスではSCSI-2に準拠した処理を行っています。
LUNが指定されていればIDENTIFYメッセージでLUNを処理します。また、同期転送設定
が必要な場合にはSDTRメッセージを発行するようになっています。

  SCSI-2デバイスの中には、IDENTIFYメッセージのあと、デバイス側からSDTRメッセー
ジを送って来るものがあります。Mach-2では、このSDTRメッセージにアテンション・コン
ディションを生成しないことによってSDTRメッセージの交換を失敗させ、非同期転送に設
定しています。

  デバイスの中には、セレクション後のIDENTIFYメッセージを解釈することができず、
Illegal Requestセンス・キーを生成してしまうものがあります。このようなデバイスに対して
は、以後IDENTIFYメッセージを発行することなく、SCSI-1に準拠したシーケンスで制御を
行うようになります。当然、同期転送を設定することはできません。























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Mach-2 User's Manual


D. SRAMの使用状態

  Mach-2では、設定記憶のために、SRAM領域の$ED0098〜$ED00AFを使用しています。

$ED0070.b     SCSI INITIATOR ID(従来と同じ)
              bit4    すべての転送がソフトウェア転送になります。バスマスタが正常
                    に働かない場合、止むを得ずこのビットを立てなくてはならない場
                    合があります。040SYSpatch.xがこのビットを立ててしまうことがあ
                    ります。(→P.7)
              bit3    外付けSCSIボード使用のときは、必ずこのビットを立てておきま
                    す。SX-WINDOWのコントロールパネルを使用して起動デバイスお
                    よび本体IDを設定しますと、このビットがクリァされてしまい、再
                    度SWITCH.Xによる設定が必要となってしまいます。

$ED0098.w     MAGIC NUMBER.(0x4368)
              ここを破壊すると、Mach-2のすべての設定が出荷時状態に戻ります。
$ED009A.b     Sychronous transfer period.
              同期転送の転送周期上限が入っています。
$ED009B.b     Mach-2 FLAG.
              bit3    パリティチェックを行います。
              bit2    常にバスマスタを限定速度で動作させるようになります。
              bit1    バスマスタをバースト転送モードで動作させます。
              bit0    Human68k起動時に、Mach-2 BIOSの一部をRAM上にコピーしま
                    す。
$ED00A0.b[8]  Target FLAG. 各ID毎に設定されます。
              bit7    同期転送を許可します。
              bit2〜0 ここの値がINITIATOR IDと同じになっているときは、Human68k
                    からドライブとして認識されなくなります。

$ED00A8.l     512KB単位で、ソフト転送を行うべきかどうかの設定できます。
$ED00AC.l     512KB単位で、X68000通常バスサイクルを行うべきかどうかの設定ができ
              ます。










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                                                            Mach-2 User's Manual


E. ボード設定(ジャンパピン)

  Mach-2には、3ヶ所のジャンパがあります。通常使用においては特に設定を変える必要は
ないでしょう。

      SW1   PLDプログラミング用
            出荷時には4ヶ所にジャンパしてあります。設定を変更してはいけません。

      SW2   IRQ(2,4)
              IRQとIACKは、レベルが同じになるように組み合わせて下さい。
            IOCSおよびHuman68kにおいては、割り込みは使用しません。
            1-2   IRQ2を使用(出荷時)
            2-3   IRQ4を使用

      SW3   IACK(2,4)
            1-2   IACK2を使用(出荷時)
            2-3   IACK4を使用

      SW4   オンボードターミネータ
              Mach-2には、ターミネータの実装方法が違うタイプがあります。
              集合低抗RA1, RA2が装着されている場合は、RA1, RA2を取り外すこと
            でSCSIターミネートが禁止されます。
              RA1, RA2が装着されていない場合には、SW4を2-3に設定することに
            よってSCSIターミネートが禁止されます。


















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Mach-2 User's Manual


                                    製品仕様
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        商品名          Mach-2(マッハ2)
        形式            MK-HA2
        商品形状        X68000 I/Oスロット仕様ガラエポ基板
        外部I/F         3Mハーフピッチ50p
        SPC             MB86601A(Fujitsu)
        DMAC            PLDによるカスタム
        ROM             27C1024(うち32KB使用)
        使用アドレス    $EA0020〜$EA7FFF(ROM)
                        $EA007E〜$EA007F(DMAC)
                        $EA0080〜$EA009F(SPC)
                        $EA0000〜$EA001Fには何も存在しません。
        使用ベクタ      $F6

        SCSIバス速度    最高10MB/sec(FASTSCSI)
        I/Oバス速度     5MB/sec(X68000, X68000XVI)
                        5MB/sec(X68030, SCSI→MEMORY)
                        4MB/sec(X68030, MEMORY→SCSI)






















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