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更新日: 2011 年 11 月 15 日
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confexp.x の説明

説明

confexp.x の添付ドキュメントです。末尾に記載されている連絡先は無効です。

confexp.doc
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                      <<CONFIG.SYS 拡張パッチャ>>

                CONFEXP.X v1.01 (1999.07.10) by M.Kamada

────────────────────────────────────


━< 概要 >━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 このプログラムは、Human の CONFIG.SYS の文法を拡張して「DEVICE =」(デ

バイスドライバの組み込みの指定)などを動作環境によって自動的に ON/OFF で

きるようにするものです。

 例えば、MPU アクセラレータを装着している場合は、起動時の MPU の種類に

応じて組み込むデバイスドライバを自動的に選択することができます。また、複

数の X68k を 1 本の SCSI バスで接続している環境では、起動ドライブを 1 つ

にまとめて 1 つの CONFIG.SYS ファイルで複数のマシンの環境を構築すること

が可能になります。



━< 効果 >━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

●複数の環境を管理しやすくなる

 複数の環境を 1 つの CONFIG.SYS ファイルで構築できるので、管理しやすく

なります。


●起動が速くなる

 他の環境(MPU が異なるなど)のために CONFIG.SYS に記述してあるが現在の

環境では組み込めないことが分かっているデバイスドライバをロードしなくて済

む分、起動が速くなります。


●起動画面がすっきりする

 環境の違いで組み込めなかったデバイスドライバのエラーメッセージが出なく

なるので、起動画面がすっきりします。



━< 仕掛け >━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 Human は、デバイスドライバなどを組み込む前に CONFIG.SYS の「EXCONFIG =」

の行に書いてあるプログラムを実行します。通常はここに CONFIGED.X という

CONFIG.SYS ファイルを選択したり CONFIG.SYS の各行の指定を手動で ON/OFF

するためのプログラムを記述することになっていますが、CONFIGED.X でなくて

も「EXCONFIG =」の行に記述すれば Human が実行してくれます(勿論、

「EXCONFIG =」に対応していないプログラムを指定してはいけません)。

 そこで、CONFIGED.X の代わりに CONFEXP.X を「EXCONFIG =」の行に指定しま

す。CONFEXP.X は CONFIG.SYS ファイルを選択するのではなく、Human の内部の

CONFIG.SYS を解釈する部分のコードにパッチをあてて、CONFIG.SYS の文法を拡

張します。

 なお、「EXCONFIG =」の行を複数指定することはできませんが、CONFEXP.X の

パラメータによって従来の CONFIGED.X も併用できるようになっています。



━< 動作環境 >━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 CONFEXP.X は以下の環境で動作します。

        X680x0 全機種
        68000〜68060
        Human68k version 3.01〜3.02



━< 使い方 >━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 CONFEXP.X は CONFIG.SYS の「EXCONFIG =」の行に指定して使います。

        EXCONFIG = confexp.x <スイッチ> -c <cmd>

  ・-k <key>

         指定されたキーが押されているときだけ CONFIG.SYS の文法を拡張し

        ます。<key> の部分には次のいずれかを指定します。

                SHIFT   CTRL    OPT1    OPT2

  ・-w

         パッチをあてた後にキー入力を待ちます。CONFEXP.X が表示したメッ

        セージはすぐに Human に消されてしまうので、メッセージを確認した

        いときは -w を指定して下さい。

  ・-v

         エラー以外のメッセージを表示します。-v を指定しなければ、エラ

        ー以外のメッセージは一切表示されません。表示されたメッセージは

        Human によってすぐに消されてしまうので、-w を併用するとよいでし

        ょう。

  ・-c <cmd>

         Human にパッチをあてた後に <cmd> で指定されたプログラムを実行

        します。これは CONFIGED.X を併用できるようにするための仕掛けです。

                例: EXCONFIG = confexp.x -c configed.x -kshift

         -c <cmd> 以降はすべて <cmd> のパラメータになります。-c は他の

        スイッチよりも後に指定して下さい。

         -k <key> で指定されたキーが押されていないためパッチをあてなか

        った場合でも、-c <cmd> で指定されたプログラムは実行されます。

  ・-?

         使用法を表示します。コマンドラインで CONFEXP.X の使用法を確認

        したい場合に使います。



━< 拡張された CONFIG.SYS の文法 >━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 このプログラムは CONFIG.SYS の文法を拡張します。と言っても、余計なメモ

リを一切使わずに Human の内部にあてたパッチだけで処理できることしかやっ

ていませんので、その文法はとてもシンプルです。CONFIG.SYS の「DEVICE =」

などの行の先頭に、2 文字からなる条件を入れるだけです。条件には、以下のも

のを指定できます。

        m?      MPU が 680?0 のときだけ有効(?=0〜6)

        s?      本体の SCSI-ID が ? のときだけ有効(?=0〜7)

 2 文字からなる条件の前後に空白を入れることはできません。

 条件は大文字と小文字が区別されます。大文字で書くとその行は無効になって

しまいますので注意して下さい。

 1 つの行に条件を 2 つまで指定できます(2 つ繋げて書くだけです)。1 つ

の行に複数の条件を指定した場合は、それらがすべて成立したときだけ、その行

の記述が有効になります。

 条件を指定できるのは、CONFIG.SYS の以下の行に限ります。

        BELL =
        BREAK =
        COMMON =
        DEVICE =
        DIRSCH =
        ENVSET =
        FFLUSH =
        KEY =
        NEWFAT =
        OFF =
        PROCESS =
        PROGRAM =
        SHARE =
        SHELL =
        TITLE =
        USKCG =
        VERIFY =

 以下の行には条件を指定することはできません。

        BUFFERS =
        CTTY =
        EXCONFIG =
        FILES =
        LASTDRIVE =
        ROMDB =
        SCSIDEV =



━< 使用例 >━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

●その 1

        m3DEVICE = FLOAT4.X
        m0DEVICE = FLOAT2.X

 MPU が 68030 のときは FLOAT4.X、68000 のときは FLOAT2.X を組み込みます

(MPU が 68030 のときは浮動小数点コプロセッサが装着されていることを前提

としています)。この場合は条件を指定しなくても動作はしますが、条件を指定

することで、どちらかのドライバが組み込めなかったことで余計なメッセージが

出ることがなくなります。


●その 2

        m6DEVICE = 060turbo.sys -md4ma 〜
        m3DEVICE = RAMDISK.SYS #M4096

 060turbo.sys は RAMDISK ドライバを内蔵していますが、68030 モードでは

RAMDISK が確保されないため、68030 モードで起動すると RAMDISK がなくて不

便なことがあります。そこで、68030 モードのときだけ RAMDISK.SYS で

RAMDISK を確保しています。


●その 3

        s7DEVICE = M2RPATCH.SYS
        s7DEVICE = TWOSCSI.X
        s6DEVICE = SCSITAI.SYS EMCNA SUB
        s7DEVICE = SCSITAI.SYS EMCNA MAIN
        s7DEVICE = TWOSCSI.X
        s6DEVICE = SCSIF8K.X 7 /M
        s7DEVICE = SCSIF8K.X 6 /M
        DEVICE = SUSIE.X -ID2 @:

 これは SCSI-ID=7 のメインマシンの Mach-2 と SCSI-ID=6 のサブマシンの内

蔵 SCSI を SCSI バスで結合している環境の構築例です。「s7〜」の行はメイン

マシン用の記述、「s6〜」の行はサブマシン用の記述です。SUSIE.X で組み込ん

でいる SCSI-ID=2 の装置は MO です。MO はどちらのマシンからも同じ SCSI-ID

で見えるので、無条件に組み込んでいます。

 なお、X68k 同士を SCSI バスで結合するために使用した SCSITAI.SYS をはじ

めとする一連のツール(TNB 製作所作)は、激光電脳倶楽部 Vol.3 に収録され

ています。



━< お約束 >━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 CONFEXP.X は正しく動作することを期待して作成しましたが、無保証です。万

が一、CONFEXP.X を使用することで結果的に損害を被ったとしても、CONFEXP.X

を使用した人の責任になります。

 CONFEXP.X はフリーウェアです。



━< 謝辞 >━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 CONFEXP.X の開発には、以下のツールを使用しました。作者の方々に感謝致し

ます。

        DIS.X v2.78+04 K.Abe/R.ShimiZu/syo.
        HAS060.X v3.09+85 Y.Nakamura/M.Kamada
        LK.X v3.00 SHARP/Hudson
        しゃれまっくす rel5c6 lika/homy/salt/peace/shuna/rima/sharl



━< 更新履歴 >━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

CONFEXP.X v1.00 (1999.06.20)
 初版。

CONFEXP.X v1.01 (1999.07.10)
 -c の指定がないとエラーになる不具合を修正。



━< 連絡先 >━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 CONFEXP.X に関する問い合わせや不具合の報告などは、下記までお願いします。

                                             満開ネット: MKSX0109 かまだ
                                             E-mail: kamada@mankai.co.jp
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