HDAMD / RIOWORKS


CPU Type:Socket 940 *2

Chip Set:nforce 3 Professional 250 / nVIDIA + AMD-8131 / AMD

FSB Clock:266,333,400MHz

RAM Module Type:184pin 2.5V PC1600・PC2100・PC2700・PC3200 ECC Registered DDR-SDRAM DIMM *4*2

Ext.Slot:x8 AGP Pro *1, 64bit PCI-X *2, 64bit PCI *2, 32bit 33MHz PCI *1

Ext.Onboard Device:/ Silicon Image (S-ATA) , TSB43AB22 / Texas Instruments (IEEE1394) ,ALC650 / Realtek (AC'97 Codec)

Power Supply Type:SSI EPS12V

Board Form:Extended ATX

BIOS: AMI BIOS


 2006年8月に中古屋で購入した、Socket 940対応ボード。

 一瞬HDAMCの悪夢が脳裏をよぎったが、ボードの基板厚がまともだったので、前よりはマシだろう、という理由で購入。

 これと、OEM元とされるIwillのDK8Nの2機種だけが市販されたnForce3 Professional 250 + AMD-8131搭載製品であったこと(当初TYANもリリース予定である旨nVIDIAからアナウンスがあったが、結局キャンセルされている)も購入理由の1つである。

 nForce3 250(Crush K8S)シリーズはワンチップでOpteron/Athlon 64用マザーボードを構成可能で最新のAGP 3.0規格準拠の8x動作グラフィックカードも完全サポート、というnForce3 150(Crush K8)シリーズの特徴を継承しつつ、GbE、SATA、上下方向16bit幅800MHz駆動のHyperTransport(nForce3 150シリーズでは上り8bit下り16bit幅で、しかも600MHz駆動であった)をサポート、と2003年後半当時最新の機能を追加したチップセットであるが、不幸なことに出荷開始(2004年5月)がAGPからPCI Expressへ移行する時期(同年6月22日に初のPCI Express対応チップセットであるIntel 915/925が発表されている)に重なり、しかも後継のnForce4(2004年10月発表)が画期的な新機軸であるSLI機能を前面に押し出してきたこともあってそれほど高い評価を得られなかった、不遇のチップセットである。

 しかしながら、このチップセットはAGPをサポートするnVIDIA製チップセットとしては3世代目にして完成形にあたり、サードパーティ製でAGP 8xのパフォーマンスをフルに発揮できた希少なチップセットの一つであった事が知られている。

 このボードに搭載されたnForce3 Professional 250はそのnForce3系の最上位に当たるワークステーション向けモデルであるが、HyperTransportを3本備えるOpteron用であるため、別途PCI-X TunnelであるAMD-8131が上下16bit幅600MHz駆動でnForce3 Pro 250とは独立したHyperTransportインターフェイスに接続されており(残りの1本はCPU0-CPU1間の接続に使用)、バス構成を柔軟かつスケーラブルに変更可能なK8系CPUの利点をフルに生かした設計となっている。

 結論から言うと、このボードは先代に比べると遙かにまともな出来で、搭載チップセットの変更でUSB2.0がサポートされ、GbEのMACがチップセット直結となり、AGPスロットの動作速度が改善されたことなどから、実用性ではThunder K8Wを大幅に凌駕する。

 AMD-8000シリーズのAGPについては、「8xの速度が出ない」というのが世間の評判であったが、流石に、と言うべきかコンシューマー向けで好評であったnForce 3系の機能を踏襲するnForce 3 Pro 250のAGPインターフェイスは安定性が高くしかも高速で、GeForce 6800 Ultra搭載カードやRX1950PRO-A256HWを挿した場合には、その性能を遺憾なく発揮することが可能(これに対し、Thunder K8Wでは同じカードを接続した場合、著しく性能が低下した)であった。

 相変わらずオンボードの追加SATAコントローラ(このボードではこれとは別途、nForce3 Pro 250内蔵のSATAインターフェイスが2本用意されている)が32bit33MHz駆動のPCIバスに接続されるSilicon Image SiI3114であることには納得がゆかないのだが、それ以外のオンボードデバイスには不満は無く、どうしてもSocket 940版Opteron Dual+AGPグラフィックカードという構成で使用せねばならない、というケースであれば、これがベストの選択肢となろう。

 ちなみにこのボードのRev.E6以降のデュアルコア版Opteronへの対応は、RIOWORKSで提供されているBIOSでは270止まり、Iwillで提供されている最新BIOSでも275止まりとなっており、RIOWORKS版では275を挿すと「知らないCPUが装着されている」と警告されることになる。

 それでも、Rev.Ex系をサポートしない前期ロットのThunder K8Wよりはマシと言うべきであろうか。

 なお、購入直後から約8ヶ月間、ほぼノンストップでWindows 2000を稼働させてきたが、その間にこのボードに起因するトラブルが一切発生しなかった事を申し添えておく。


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