Millenium G200/SG / Matrox


Graphic Acceralation Chip:MGA G200 / Matrox

RAM:SGRAM 8MB(増設モジュールにより最大16MB)

Port:AGP (32bit 66MHz 2x 3.3V)

動作確認マシン:PC/AT互換機(GA-6BXE / Giga-ByteFW-6400GXR/150/WS / FREEWAY・A-TREND


 大ヒットしたnVidiaのRIVA系グラフィックチップに対抗する、Matrox初の本格的3Dアクセラレーション機能内蔵グラフィックチップとして98年に鳴り物入りで登場した、MGA G200を搭載するカード。

 これは基本的にはSGRAM 8MB実装の製品だが、この頃までのMatroxの伝統で専用増設8MB SGRAMモジュールをカード上のソケットに差し込む事によりメモリ容量を16MBまで拡張可能である。

 後輩の依頼で組んだマシンに組み込んだ際にチェックした。

 従来のコアアーキテクチャとの整合性を求められたのか、G200はSDRAM/SGRAM対応の完全に独立した64bitバス2本で構成される、当時としてはかなり意欲的な構造のメモリバスを備えて登場し、単純に128bitのメモリバスを1本持つRIVA TNTとの性能比較が注目されたが、いかんせん3Dグラフィックエンジンの機能実装がS3のViRGE系に毛が生えた程度、好意的に言っても3DLabsのPremedia 2を多少上回る程度に留まった為、同時点でDirect 3Dが要求した機能をほぼ全て実装していたRIVA TNTとの比較では、速度がどうという前にそもそも画的に見劣りし、結局Matroxにとっての既得市場であったビジネス市場以外では充分な成功を納める事が出来なかった。

 ちなみにこのG200というチップは、先行モデルとして開発された2Dエンジン+内蔵RAMDACのみのMGA G100(Productiva G100という超廉価カードに搭載された)に新規開発の3Dグラフィックエンジンを追加した物で、2D部分については先述のメモリインターフェイス部以外はMGA-I以来のアーキテクチャをかなりの部分について継承している。

 RAMDAC内蔵となった為に画質の低下が懸念されていたが、流石というかMilleniumの名を冠する製品だけになかなかの出来で、Millenium II譲りの2D描画性能もあってこの方面に限っては不満は殆ど聞かれなかった。

 何にせよ、98年の時点で見る限りはそれ程悪いカードではなかったが、如何せん比較対象がRIVA TNTでは分が悪く、残念ながらG400誕生への踏み台、あるいはSDRAM/SGRAM対応や3D機能実装の習作以上とは成り得なかった、ある意味不幸な製品である。


フレーム再表示 インデックス

一応、当ページの内容の無断転載等を禁止します