SPECTRA 8400 / Canopus


Graphic Acceralation Chip:GeForce2 Ultra (Nv15BR) / nVIDIA

RAM:4ns DDR SDRAM 32MB(333MHz 256bit)

Port:AGP (32bit 66MHz 4x 1.5/3.3V)

動作確認マシン:PC/AT互換機(S1867DLU3AN Thunder 2500S2460 Tiger MPS2466N-4M Tiger MPX,WinFast K8NW Pro)


 2000年に出荷開始された、nVIDIAの言う第2世代GPU(Graphic Processing Unit)であるGeForce2 GTSを搭載する同時点でのSPECTRAシリーズ最上位モデル。

 このカードの基本的な仕様は先行するSPECTRA 7400に準じ、Advanced Power Supplyと呼ばれる外部給電依存型の強力な安定化電源回路を基板上に搭載し、更にSPECTRA 5400 Premium Edition以来のSSH(Signal Super Highway)、DFS(Dual Filter System)という二つの高画質化技術も搭載するなど、そろそろリファレンスカードを何の工夫もなく出すだけのメーカーが増えつつあった中にあって非常によく目立つ製品であった。

 只、この頃からnVIDIAのリファレンスドライバのバージョンアップの速度が加速し始め、これに伴いCanopusチューンのGreen Driverと呼ばれるカスタマイズされたドライバのメリットやアドバンテージが相対的に低下し始めており、更に折角の高画質化機構もGeForce2 GTSチップ内蔵RAMDACの根本的な画質の悪さまではフォローしきれなかった様で画質的に今一つの部分もあった為、筆者はこの製品が現行製品であった時代にはさっぱり興味を抱かなかった。

 それにはCanopus自身が8400発表後程なく上位機種としてSPECTRA 8800を発売する旨アナウンスしていた事も原因としてあったのだが、実際の所この製品がSPECTRA 5400PE程には物欲をそそらないカードであったのも確かである。

 但し、後の視点で評価する限りでは、それでもこの製品はこの時期のカードとしては最上級の出来で、基板各部の基本的な造りや搭載部品の品質が非常に良く、搭載チップの関係で各OSのドライバ対応でも(リファレンスドライバしか提供されていない事さえ我慢できるならば)まず困る事はなく、しかもクーラーの冷却ファンの耐久性も抜群(何しろ松下の動圧流体軸受ファン搭載だ)であるから、中古品が格安処分されている2005年初頭の段階では、最新3Dゲームをしないのであれば充分選択肢足りうる製品である。


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