DC-390F / Tekram
インターフェイス:Ultra Wide SCSI (68pin SE 40MB/s) / Ultra SCSI (50pin SE 20MB/s)
転送モード:Bus Master
Bus:PCI Rev.2.1 (32bit 33MHz 5V)
SCSIコントローラ:53C875 / SYMBIOS LOGIC
対応機種:PC/AT互換機
動作確認マザーボード:GA-586HX2,SY-6BA+,MS-6163
TekramのPCIバス対応Ultra Wide SCSIカードである。
同社製SCSIカードの通例通り(もっとも、最近では自社開発のチップを用いる様だが)、SYMBIOS(現LSI Logic)製のコントローラが搭載されていて、決して遅くはないのだが、同一条件下でAHA-2940UWやIOI-9100UWと比べれば、速度的にやや落ちる印象がある。
それはベンチ結果を見ても明らかなのであるが、実際の体感でも想像する以上に微妙なところで遅い印象があって、何年か前に雑誌等で喧伝されていた「DC-390FはAHA-2940UWと同等」というのは一体何を根拠にしていたのだ?という気分になった。
周知の通り、このカードを含む一連のTekram製SYMBIOSチップ搭載ブータブルSCSIカードでは、ライセンス料によるコストアップを嫌ったのかSYMBIOSのリファレンスBIOSを利用せず、Tekram自社開発のオリジナルSCSI BIOSが搭載されている(但しU160対応のDC-390U3WあたりからはLSI Logicのリファレンスそのままとなっている)。
この為、Windows 98(1st)では一応認識はされるものの、OS標準搭載の当該チップ対応標準ドライバでは誤動作をするらしく、「Tekramのサイトへ行って最新のドライバを落として来る様に」等と言われてしまう有様であった。
要するに、BIOSの振る舞いが標準的ではないのでMicrosoftとしてはお手上げであったらしく、それ以外も含めて何かと厄介なカードであった。
なお、このドライバ問題はWindows 98 2nd Editionでも改善されていないが、基本的にBIOS非依存のNT系では一応リファレンスドライバで動作するので、今なら特に問題にはならないだろう。
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