Sound BLASTER Audigy2 Digital Audio (SB0240) / Creative
接続バス:PCI Bus (32bit 33MHz 3.3/5V)
サウンドコントローラ:Audigy2(CA0102-IAT) / Creative + CS4382-KQ / Crystal Semiconductor + STAC9721T / Sigmatel
対応機種:PC/AT互換機
動作確認マザーボード:S2895A2NRF Thunder K8WE
2002年秋にデビューした、Sound BLASTER Audigyの後継機種。
基本的なアーキテクチャレベルではAudigyと大差ない。ただし、DACにCS4382を搭載して192KHz 2chアナログ出力に対応しDVD Audio再生がサポートされた(注1)他、アナログ音声出力が6.1ch出力対応となっており、機能面ではモデルチェンジに相応しい変更があったことが判る。
実際に基板を見ても、アナログのオペアンプ周りの配線や部品配置が「とりあえずPCB基板用自動配線ツールで押し込んでみた」レベルの乱雑な配置であった初代Audigyと比較して明らかに整理されており、音質面への配線取り回しの影響が考慮されている。
また、IEEE1394インターフェイスの物理層コントローラが(この端子を一体何に使うのか、具体的な提案もほとんど無いままに)メインコンローラに統合されており、Audigy2チップがAudigyチップと比較して製造プロセスがシュリンクされていることと、内部設計の最適化が進んでいることを窺わせている。
ドライバレベルでは基本アーキテクチャが共通のAudigyのものをベースに出来る分、改良が進んでおり、Audigy用ドライバの初期バージョンで見られたような派手な不具合は影を潜めている(ただし、筆者が使わない機能については、確認していないので何とも言い難いが)。
また、DVD Audio再生のサポートと合わせて、Dolby Digitalに加えDolby Digital EXデコーダの内蔵も実現しており、DVDのマルチチャネルサラウンド再生環境として大幅な機能の拡充が実現したのもこのカードの無視できない改良点(これらの機能実装の上でルーカスフィルムのTHX認定を取得していることも見逃せない)である。
さらに、Creative独自定義の拡張サウンドAPIであるEAXは後発のAudigy2 ZSでEAX ADVANCED HD 4.0がサポートされたのに合わせて、同系チップが実装されているこちらでも追加実装が実施されている。
音質面ではAudigyと同様の傾向を示している。ただしDACが変更されたためもあって多少の改善が見受けられるが、決定的なレベルのものではない。
なお、基板上にはAudigyと同様にAD_EXT・SPDIF_IO端子やジョイスティック/MIDI端子のピンヘッダが用意されているが、これらはピンアサインが初代Audigyから変更されており(注2)、筆者が入手した「Digital Audio」モデルではSound BLASTER Audigy LS Digital Audioと共通のSB0001光デジタルI/Oブラケットが同梱され、これのケーブルをSPDIF_IO端子に接続して使用するようになっていた。
(注1):5.1/6.1ch出力時は96KHz 24bit上限となる。また、この変更に伴いカタログ上のS/N比は従来の100dBから106dBに引き上げられている。
(注2):このためLive!用OPTICAL DIGITAL I/O 2(CT4770)以前のSPDIF I/Oモジュール等は利用できない。
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