Power Macintosh 8500/132

(M3409) / Apple


 Macintosh Quadra 800と共通のデザインの筐体に収められたPower PC 604 132MHz(IBM製)搭載機。

 Macintoshとしては従来のNuBusではなく、より高速なPCI Busを採用した最初の世代のロジックボードを搭載するマシンであり、他の点についても様々な仕様変更があった為、リアパネルの端子類のコネクタ配置は一列にすっきりと並べられたQuadra 800とは大幅に異なったものとなっている。

 昨今のG3やG4を搭載した新型Macと比較すれば速度的には大した事はないのだが、さすがにPower PC搭載機だけあってXC68040RC33搭載のQuadra 800とは比較にならない。

 何しろ、メモリ32MBの状態でもメモリ104MBのQuadra 800を上回る体感速度が得られているのだから大したものだ。

 この頃のMacではメモリにEDO/Fast Page DRAMを実装したBufferedタイプの168pin 5V動作DIMMが採用されていて、2枚単位で増設すればインターリーブによるメモリアクセスの高速化が可能な仕様になっていた。

 ちなみに当機の場合姉妹機種であるPower Macintosh 7500と同様にDIMMを8枚挿す事が可能な設計であるが、これはFSBが最大でも50MHzと低く抑えられている為に可能となったもので、インターリーブ可能と言っても必ずしも高速動作しているという訳ではない事には注意が必要であろう。

 なお、当機を含むPower Macintosh 8500シリーズはQuadra 800 → Quadra 840AV → Power Macintosh 8100シリーズと続いた特徴的なデザインのミニタワー筐体を採用する最後のシリーズである。

 ちなみに搭載してあるMPUカードはPower PC 604e 200MHz *2のマルチプロセッサカードであるが、何しろX以前の古いMac OSしか対応していないので、ファインダの動作が多少高速化する以外には実用上殆どメリットが無い。

 無論標準搭載のPowerPC604 132MHzよりは格段に速いし、サードパーティ製MPUカードなのにこれを挿しておくと何故かMac OS 9.1のインストーラがマシンを(本来存在しない)Power Macintosh 8600/200MPとして認識してくれる(笑)ので、便利は便利なのだが・・・。

 

 当機は2003年3月15日に焼損事故で廃棄処分と相成った。


最終期のハードウェア構成(2003/2/18現在)

Mother Board:Nitro / Apple

MPU:MAX powr.MP 400MHz / Newer TECHNOLOGY

RAM:60ns EDO DRAM DIMM 32MB*3 + 16MB*5 = 176MB

On Board Graphic VRAM:1MB*4 = 4MB

 32bit PCI Slot A1:Ultra Wide SCSI:AHA-2940UW / Adaptec

 32bit PCI Slot B1:USB 1.1:ASB-PCI / Acro's

 32bit PCI Slot C1:LAN:LD-10/100S / Laneed

HDD:Fireball ST 2.1S / Quantum

CD-ROM:CR-8005 / Matsushita

3.5inch FDD:MPF-52A / SONY

Display:AppleVision 1710AV / Apple

Keyboard:Apple Extended Keyboard (M0115J) / Apple

Mouse:Turbo Mouse Version 5.0 (Model #64210) / KENSINGTON

Printer #1 (Shared):LP-9000 / EPSON

  with 60ns Fast Page DRAM SIMM 32MB + LTIFS2 / EPSON (Type B RS-422 (Local Talk) I/F)

Printer #2 (Shared):PM-750C / EPSON


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