MZ-1C18
(MZ-700用I/O接続ケーブル)
短いフラットケーブルに、片方は黒いピンヘッダ、もう片方は青いカードエッジコネクタ(レセプタクル)。ちょっとした工作品のようにも見えますが…。 |
実はこれ、MZ-700にMZ-80K/C用I/OボックスであるMZ-80I/Oを接続するためのアダプタなんです。
MZ-700は低価格な入門機として発売されましたが、なぜか多くの周辺機器の発売が遅れました。入門者がいきなりフロッピーディスクとか想定しなかったのかもしれませんが、買ったのが入門者ばかりとも限らないわけで、従来からのMZシリーズの強化版と期待した人にとっては悩ましい問題となりました。
新しい周辺機器が発売されなくとも、旧機種の同等な周辺機器が利用できればそれほど困らなかったのでしょうが、拡張バスの形状がピンヘッダからカードエッジに変わっており、そのまま接続することもできなかったのです。
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FDDが使えればDISK BASICやFDOSも使えるようになりますし、そうすれば本格的なソフト開発環境が揃います。I/Oボックスがあればハード工作だってやりやすくなりますね。
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確かに型番としては抜けていたものですし、蓋を留めるシールにはアルゴマーク、簡素なものですが取扱説明書もありますから、メーカーの作ったものと信じていいのでしょう。問題はそこでなく、MZ-80FDをMZ-80Bに接続するアダプタ(MZ-80BCJ)とかカタログに載った小物とか他にもあるのですからこれだってカタログに載っててもおかしくないはず…。
型番が飛ばされているのは輸出専用品があるから、というわりには見つからない型番の製品がいくつもあるよな…と思っていたのですが、別の理由があるのかもしれません。
そこで、このMZ-1C18から連想するのは「顧客限定のカスタム製品だが商品管理上一般向け製品と同様の型番を付けている」というもの。一般市販品とカスタム品が一連の型番になっている例はたくさんありそうですし、シャープでもPC-1251Hのように一般向けカタログには掲載されない製品でありながら一般向け製品とほとんど変わらない型番というものが実際にありますからね…。
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こんなふうに、最初から周辺機器として指定されていたかのようにちゃんと動きます。
…しかし、純正品としてこういうものがあるのならちゃんとカタログに掲載してくれても良さそうなものですが、そうならなかった理由はなんなのでしょうね。あくまで救済措置ということで、正式に対応したハードやソフトとの互換性がどうなるか保証できないとか説明しても、やはりトラブルは発生してしまうんでしょうか…。せめて半年遅れくらいでFDDまで含めて発売しておけばこんなものは必要なかったはずなんですが…。