MZ-1E19
(MZ-800用クイックディスクI/Fボード)

 MZ-800はMZ-1500と同時期の製品で、互換性は低いですがフォルムや使われているパーツから兄弟機と言えなくもない位置づけのマシンです。そんなわけでこれはクイックディスクドライブ・MZ-1F11をMZ-800に接続するためのI/Fなのです。

 …MZ-2000/2200用I/FのMZ-1E18もかなりの部品の少なさでしたが、さらに輪をかけてというか…ICわずか3個、もはや回路と呼べないくらいの簡単さです。

 それもそのはず、ドライブこそ外付けではありますがMZ-1500同様MZ-800はモニタROMにQDアクセスルーチンを持ち、当然ブートだって可能です。追加のROMが不要ならそのアクセス用回路もいりませんから、残ったのは純粋にQDドライブをアクセスするための部品です。MZシリーズの場合はQDドライブというのはZ80SIOが見えてるだけのものですから、ここにあるのはそのアドレスデコードと制御信号のバッファリング用ICだけ。データバスは双方向制御が面倒なのかバスコネクタと直結です。

 ネットを探すとさらに2個のICが載りそうな穴が空いている(いわゆるフリースペース用で特定の回路は構成せず改造や不具合修正用に予備として使う)ボードの写真が見つかるのですが、この写真のは後期モデルということなのでしょうか? やっぱりデータバスにバッファが必要だということになったら追加できるよう準備してたのが、問題ないってことで省かれたとか…?




 コネクタ側から見た図。接続するドライブが同じなので、MZ-1E18と同じ構造になっています。



 MZ-1E19にはMZ-800で使用するためのBASICが2種(MZ-700用:5Z-008、MZ-800用:5Z-009)の他に、MZ-800のロゴが貼り付けられたパーツがついてきます。





 裏表を見てみたところで何ものなのかさっぱりわかりませんが…。
















 なんとこれがMZ-1F11の前面にはめ込んでMZ-800に取り付けた時の体裁を整えるためのパーツです。マニュアルには「ルーバー」と書かれています。

 以前から不思議だったんですよね…パンフなんかにはデータレコーダの代わりにQDを搭載しているMZ-800の写真があって、しかもMZ-800にはQDを標準搭載したモデルはないのでオプションであることは間違いないのに、パンフに掲載されている色違いのMZ-1F11は普通に真四角になってて、いったいMZ-800と書いてある部分はどうなっているのか…。

 MZ-1F11とMZ-1500のQDドライブは中に入っている基板の構成に違いがありますけどケースはほぼ同じ大きさで、唯一の違いがこのエンブレム部分。そうか、たったこれだけの差しかなかったのか…。



 なおMZ-1F11は外付けドライブですから、どうしてもケーブルが本体の外を這い回ります。データレコーダの行き先を考えると、QDを内蔵化するのも考え物ですね。

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